ひろっぺ

TWO WEEKSのひろっぺのネタバレレビュー・内容・結末

TWO WEEKS(2019年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品の設定がいかにも韓国ドラマだと、あり得ない設定にしらけるなど、視聴率が良くなかったからか、辛口記事も読んだ。

しかし、バイアスなしで純粋に、一気に観た感想として、なぜそこまで評価が低かったのか、疑問だ。

まず間違いなくアクションシーンが素晴らしい。テンポよく、ドキドキハラハラの連続。三浦春馬君は他の作品でもよく走ってるイメージがある。今回も逃亡中キレキレの身体能力を見せつけた。灰谷役の磯村さんとの対決シーンは毎回見応えがあった。

柴崎との対決シーンは、迫力満点で、首にナイフを突きつけられ、結城の目が充血していく時は、どうなるか本当にハラハラした。最終回の対決シーンは、最後の最後までハラハラした。

柴崎からはなめられた存在。実際ろくでなしだった男が、白血病に侵された我が子の存在を知り、なりふり構わず、彼女の為に命をかけて悪の巨大組織と闘う父親の姿が尊く、どんどん結城大地に引き込まれていく。

子役のはな役のクルミちゃんがかなりかわいい。素晴らしい愛らしさだ。三浦春馬君が心から可愛がっていたのもよくわかる。

ふとした瞬間に、空想ではなちゃんがパパと対話するシーンが折り込まれる。
結城が愛娘に見せる表情が、たまらない。父性を感じる。愛おしく、無垢な存在に、心が浄化されていくようで、結城のあの表情に、見ている方も笑顔になる。


回想シーンで、大地とすみれとの悲しい別れ、妊娠の喜び、出会い、キスシーン、誕生日、映画デート、など織り込まれている。

危なっかしく、ぶっきらぼうでどこか謎な男。なんとなくいつも寂しげ。人生を諦めてる。でも心根はすごく優しい大地。

彼を全て受け入れたすみれを見るにつけて、2人は純粋に恋愛し、はなが生まれたんだと確信する。すみれは大きな瞳で、彼の本質を見ていたんだな、と改めて思った。比嘉愛美さんの芯が強い美しさが光っている。


ラストのキャンプ場のシーンは、三浦春馬君が理想の家族として語っていた事とリンクして、今となっては泣ける。
はなにふさわしい、パパになるまで時間くれるかな?と言う結城には、誠実さを感じる。

結城に、心底幸せになってほしいと思うラストだった。振り返った笑顔が忘れられない。

エンディングで流れる、fight for your heartは、ドラマの世界観にぴったり。ドラマを押し上げるために、尽力した俳優魂には尊敬しかない。
ひろっぺ

ひろっぺ