ねまる

君に捧げるエンブレムのねまるのレビュー・感想・評価

君に捧げるエンブレム(2017年製作のドラマ)
3.9
安達奈緒子脚本の安定感すごいな。
主人公や他の登場人物を意図的に傷付ける言葉が出てくるのに、
誰のことも嫌いにならない。
2時間のSPドラマなのに、それぞれのキャラクターから出る言葉の背景が確立していて、そのキャラクターが思いを伝えるために使っている手段が、怒ることや、怒らせることや、傷付けることなのだとよく分かる。

自分勝手で、自分は天才で、自分中心に世界がまわっている系主人公。
それも確かに主人公の特性で。
その自分勝手さを否定せず、受け止め、その上で自分を真ん中に立たせてくれている存在がいることを学ぶという形で成長を描いたのが好き。

パラリンピックに合わせてTVerで配信してくれたこのドラマ。
櫻井翔主演で、年末特番のドラマなのに、DVDは発売されていないので、今回観られて本当に良かった。

車椅子バスケの格好良さも画面からちゃんと伝わってきたし、ルールや競技上の特性をきちんと含んでいて、どこを楽しめばいいか、このドラマを観ればわかった気さえしたもんね。
障害を描くドラマでありながら、人々が敬遠するほど重くも描かず、スポーツを中心ですがとした人間ドラマであったことが良かった。

演出意図が見え見えだけど、階段を上がるシーンは良い。翔くんが語りかける言葉も良いし、受ける長澤まさみの表情も泣いちゃうくらい素敵だった。子供ちゃんもね。

ちょっと格好良すぎる市原隼人。
最近の、ってこれ5年くらい前のドラマだけど、市原隼人の格好良さすごいよね。
特徴のあるあの声が、スポーツものをより熱くさせる。

それから、この作品から安藤政信がテレビドラマに復帰したとのことなので、そういう意味で感謝。ここ繋がりでコードブルーにも出たそうだしね。
安達奈緒子脚本の安藤さんをまた観られることを期待しています…♡
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