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東京女子図鑑のsukeのレビュー・感想・評価

東京女子図鑑(2017年製作のドラマ)
3.5
消費主義の権化みたいな主人公の女性の20年を、昭和をこえて平成に至ってもなかなかアップデートされない日本的な女性描写をさらに強烈にした様なデフォルメで描く。作品を見ていく駆動力は、主人公への負の視線か。コンプレックス商材のような、嫌な感じの興味の求心力がある。
そしてシリーズで一貫して醸し出される「薄っぺらさ」。ドラマとしての表現方法もその内容も、表層的で浅薄、全てが情報だけで上滑りする様な虚しさが、日本の空気をよく表している。人間を描けていない、中身がないことがむしろうまく作品の空気となり、社会を写している。そもそも描こうとしているものが、中身のないものだったのかもしれない。そういう意味で日本の女子と男子をうまくカリカチュアライズしているといえる。
そう考えると主人公の過去や来歴、なんであんな人物なのかという部分は、たしかに地方出身というだけでも充分。
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