大傑作。民主主義の象徴であるキャプテン・アメリカの盾を、アメリカという国に裏切られ続けてきた黒人が受け継ぐということ。その苦悩と決意を、アメリカが歩んできた負の歴史と現在進行形で起きている問題に言及しながら見事に描き切った、MCUとしてはもちろん一本のドラマとして素晴らしい出来。
ポストブリップの物語がポストコロナの現実と重なる展開も面白いし、ワカンダの黒人たちが絡んでくるのもこの作品が内包するテーマを考えれば必然であり興奮した。やはり個人的ベストエピソードはEP4。民主主義の象徴が血に染まるショット、“The Whole World Is Watching”という『シカゴ7裁判』をとんでもないスピード感で参照したエピソードタイトル、ヒーローの再定義。『ザ・ボーイズ』も涙目の展開、圧巻。
歴史修正主義への言及もあり、ここから修正された歴史を『ロキ』が正しにいくというテーマ的な繋がりにもあっぱれ。あと一ヶ月、待ちきれない…
