ブタブタ

ファルコン&ウィンター・ソルジャーのブタブタのレビュー・感想・評価

3.5
『敗者達(ルーザーズ)の物語』
『狼をさがして』を見た後だと感慨深い。
「神話には英雄を引き立てる為の敗者(ルーザー)が必ず存在し彼等は「敗北」する事によって神話を形作っている」
という、以上の言葉はそのままズバリ『ルーザーズ』という題の絵を描いたある好きだった画家の方の、その作品に添えられた言葉なんですけど。
その画家の方はもう絵を描いてないみたいなんですけど。

マーベル、DCという神話世界にはヒーローがいてヴィランがいる。
しかしヒーローどころかヴィランにすら慣れない、最初から負ける為だけに登場する「ルーザー」達も存在している。

『ハン・ソロ』と『ファルコン&』のSW、MCU両方に出演で今注目の若手女優エリン・ケリーマンさんはいい役者だ。
そしてエリン・ケリーマン演じるカーリがあまりにも哀しかった。
国を追われ故郷を失い難民となって、そんな時に手に入ってしまった「力」
ついこないだ迄はただの、其れも不幸な境遇の女の子だった筈。
其れがテロ組織のリーダーとなりアベンジャーズのヒーローの面々、更には世界を敵に回して絶望的な闘いを開始する。
「世界はひとつ、人はひとつ」
カーリの目指した世界は余りにも遠く、叶うはずのない夢だと初めから分かっていたのかも知れない。

「カーリは、地球から半分以上の人が消えた時、人がひとつにまとまった気がしたのではないかと思っています。それは集まる必要があったから。それに彼らは、たくさんのトラウマを経験したので、その後ももう少しつながっていようと思ったんです。そこにはもっと多くの結束力がありました。それを彼女は取り戻そうとしているのではないでしょうか」
(エリン・ケリーマン、カーリ役についてのインタビューより)

あと簡単感想( ̄▽ ̄)
抹消された〝黒いキャプテン・アメリカ〟イザイア。
偏屈な爺さんで凄いイイキャラクターだったのに最後にガックリ。
博物館に銅像立ちゃそれでいいのかい(笑)
そしてワイアット・ラッセル演じるジョン・ウォーカー。
ワイアットさんは『オーヴァー・ロード』でも超人薬飲んで酷い事になる役だったけど。
今回の最大の隠しキャラで次のお話しへの橋渡し的なキャラクターだと思う。
黒いキャプテン・アメリカ、USエージェントとなりダーク・アベンジャーズ来るか?
ブタブタ

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