Joe

北の国からのJoeのレビュー・感想・評価

北の国から(1981年製作のドラマ)
5.0
富良野のラベンダーの香りは、あまりも切なく、あの頃の思いが一瞬で蘇る。時をかける少女の如く、時空を彷徨うような感覚に陥る。さらに、さだまさしの歌声が聞こえてきたら、完璧に意識が飛んでしまう。北の国からは、そんな深く心に刻まれたドラマなのである。

登場人物一人一人に思い入れがあるのだけれど、その中でも涼子先生は特別な存在。今でも、原田美枝子が出演しているドラマを観ると、「涼子先生はUFOに乗って、こんなところに来ていたのか!」となってしまう。原田さんにとっては迷惑な話しだろうけど、あんな涼子先生を演じたあなたが悪い!そんな妄想ぐらい許して欲しい。

終盤、警官役で平田満が出演している。一緒に野山を駆け回ったボロボロの靴を探すため、純と蛍がゴミ箱を漁っているシーンだ。平田満のセリフは非常に短いけれど、その短いセリフには色々な感情が滲み出ていた。田舎に残してきた母親は、数年前に他界し、もう帰るべき故郷はない。だから彼にとっても、あの靴は亡き母親の一部なのだ・・・妄想は止まらない。