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北の国からのdxdxdのレビュー・感想・評価

北の国から(1981年製作のドラマ)
4.5
最近、ようやく全話見終わった。
「北の国から」が語られる時って主にドラマSP版がフィーチャーされがちだけど、
TVシリーズも言わずもがな素晴らしいし、名シーンのつるべ打ち。

東京に帰ろうとする純に清吉おじさんが
「お前ら、いいか、負けて逃げていくんじゃ、わしらを裏切って逃げ出して行くんじゃ」
と滔々と語るシーン、
大雪で車の中に閉じ込められて杵次のじいさんが馬に助けに行くシーン。
杵次のじいさんの葬式で「馬だけが杵次を本当に分かっていたのだ」これまた清吉おじさんがまわりに諭すシーン
東京で捨ててしまった靴を平田満演じる警察と一緒に探すシーン…。
五郎が女にあったことを服についたラベンダーの香りで蛍が気づいてしまうシーン。
蛍がUFOの取材を受けたら、スタジオで散々disられて、不味そうな豚肉のサガリを食べながら励まされるシーン。
挙げ始めたらキリがない。こうしてあげてみると前半~中盤まで清吉おじさんと杵次のじいさんがパンチライン出しまくっている。

「北の国から」ってめちゃくちゃざっくりいうと色んな「面倒臭さ」を描いている。
北海道の富良野で電気も水もまともに通らないところでイチから生活しようとする”面倒臭さ”
多くを語らず時として、弱さを見せつける五郎と繊細な純との「面倒くさい」親子の問題。
その他、夫婦や恋で「面倒臭いな」って部分を存分に感じさせる。

特に五郎は母親が純と会おうとするのを「今北海道に根付いているから会わせたくない」と会わせなかったり、こっそり母親と連絡を取っていた純にイラついたり、父親の全く持って”正しく”なさを描いている。

色んな事が起きるけど、最終回でどんでん返しが起きるわけではない。
富良野で生きる地に足をつけて人々の悲喜こもごも切り出されて見せつけられているよう。
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