りっく

北の国から '87初恋のりっくのレビュー・感想・評価

北の国から '87初恋(1987年製作のドラマ)
4.6
テレビシリーズからひとつの集大成のような気概を感じさせる一作。奇をてらわず、気恥ずかしささえ感じさせる回想シーンの畳み掛けや音楽の使い方ではあるものの、そのあざとさや熱量で不器用に押しきることが、いかにドラマの強度や熱量を高め、気骨で血の濃い物語を語っていけるかを、これでもかと叩き付ける。

子供のレイヤーでは初恋の甘酸っぱさと切なさを、親のレイヤーでは助け合い精神に基づく連帯保証制が引き起こす悲劇を、外部の視点から鋭く描いてみせる。そして、両者の軋みや歪み、譲れない男たちの不器用な生きざま、それに振り回されまいと抵抗する子供たちなど、やりきれない想いを積み重ねていき、最後に尾崎豊の曲と共に歴史を振り返ることで浄化させる。分かっていても泣かされるお手上げの一作。