はる

チェルノブイリのはるのレビュー・感想・評価

チェルノブイリ(2019年製作のドラマ)
5.0
アメリカで制作、放送されたテレビドラマです。
事故発生時の様子から、その後の対応、原因解明までを一般の人にも解りやすく伝えています。

リトアニアにある廃炉となった原子力発電所跡で撮影されていること。
そして、原発から3キロほどの町プリピャチの様子や人々の行動が、前日に観たドキュメンタリー『チェルノブイリハート』と同じだったので、とてもリアルに感じました。

現場で指揮をとった実在の人物、ヴァレリー・レガソフ博士とボリス・シチェルビナ副議長のふたりを中心にドラマが展開されています。

原子力研究所のレガソフ博士は専門家としての立場で事故後の処理にあたります。事故からちょうど2年後に自ら命を絶ちますが、彼の回想録は再発防止に役立てられました。

シチェルビナ副議長役はステラン・スカルスガルド。『グッド・ウィル・ハンティング』では数学教授役でした。
ゴルバチョフから直接任命された政府側の立場でありながら、被害を最小限に抑えるために奔走します。

一人だけこのドラマ向けに作られた架空の人物がいますが、最終話でその説明がされています。

体面を重んじるKGBを相手にする現場のふたりの苦悩は、よくある映画のストーリーのようですが、それが現実にあったことなので、恐ろしくなります。

全5話で合計5時間19分。
電力に依存する生活を送っている身として、貴重な時間でした。
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