koya

今際の国のアリスのkoyaのレビュー・感想・評価

今際の国のアリス(2020年製作のドラマ)
4.5
こういう物語の根底にあるのはやはり、『バトル・ロワイヤル』だと思います。サバイバルもの、という一ジャンルを築いたといってもいい。

そしてゲームの進化でゲームの中に飛び込んでしまうという新しいジャンルもできました。

このドラマはさらにそこに『不思議の国のアリス』をなぞらせてトランプでゲームが決まる、という世界に放り込まれてしまった3人の若者、アリス、カルベ、チョータから物語は始まります。

アリス(山﨑賢人)、ウサギ(土屋太鳳)、帽子屋(金子ノブアキ)、チシャ(チェシャ猫)(村上虹郎)

他にもカルベに町田啓太。
ちょうど同じ時期に放映されていてた『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』で美男のエリート社員、黒沢を演じていたのと対照的なチャラ男。
でも、私はカルベの方が現実味があって好きです。
確かに見た目は黒沢の方が素敵だけれども、現実的でこういう人いそうというリアリティではカルベの方が親しみがありました。
そして、おちこぼれだけれどもいい奴。

そして、謎のいつも戦わずして勝つ、チェシャ猫、村上虹郎。
「頭よさそうなふりしやがって!」と言われると

「だって頭いいんだもん」

平然と言い放つあたり、高慢というより当然という説得力がありました。
銀色の長髪で『指輪物語』から出てきたみたい。

緊張感が途切れず、よくできたドラマでお金かけた分だけの事はあるし、このドラマに出た俳優さんは実力者ぞろい。

私はこのドラマの甘さが一切ない潔さが好きです。
koya

koya