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今際の国のアリス シーズン2のmのレビュー・感想・評価

今際の国のアリス シーズン2(2022年製作のドラマ)
2.0
1話冒頭から早速渋谷駅前銃撃に街頭カーチェイスと日本離れした画が続出してオォッとなるのだけど、これまでの佐藤監督作品同様に登場人物達の表面的な芝居や振る舞いのせいで画面で起こっている事に全く入り込めない。なんか凄いことやってんねーくらいにしか感じられない。
撮影・照明・VFX、そして予算規模と制作スケールは充分なのに、演出と芝居だけが足りていないから全てが空虚になる。本当に惜しい、中心だけが足りない。

出てくる人間が全て薄っぺらに見える芝居の付け方に根本的に問題がある。悪い意味でテレビドラマ的。

露悪的な部分の明け透けさと透けて見えるミソジニーも観ていて本当にキツい。さとうほなみさんや佐津川愛美さんの扱いで完全にアウトです。その上で三吉彩花の脚を扇情的に撮ったりする。
突き詰めると監督の人間観が軽薄なのかもしれない、とか思ってしまう。佐藤監督が今後手掛けるハリウッド実写版ヒロアカではどうなるか。


山Pを原作まんまのヌーディストにしたせいで、彼が歩いてカメラの方を向く度に丁度よく他の人の手とかが彼の股間を隠すように配置される仕様になっていて、これ「オースティン・パワーズ」でギャグでやってたやつだよねと思いつつそれをマジでやられるとこっちは反応に困る。


独房パートで磯村勇斗・森優作・毎熊克哉・井之脇海・さとうほなみ・秋山ゆずきとやたら濃い俳優陣が揃っていたのは密室劇を保たせる為だろうけど、あまり活かせていないのが残念。


土屋太鳳の身体能力を活かせているのは良かった。疾走するフォームに説得力があり美しい。
朝比奈彩と三吉彩花の間に生まれる熱い感情はありがとうございます、そこはもっと見たかった。


それにしても真相これで良かったの???あぁそれでこういうタイトルなのね、と思いつつなんでそれでこんな人工的なデスゲームする事になるのか全く意味が分からないまま放り出された。
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