豪華な俳優陣。壮大なスケール。それぞれの時代に寄り添い、一つの巨大な企業とそこの中で翻弄されるサラリーマンの苦難と悲哀と矜持をがっつり描いた骨太社会派ドラマ。
問答無用にその圧力は素晴らしいと言わざるを得ないが、物語の筋に、粗も結構あるし、長い長いトンネルの果てに、わかりやすい栄光がある訳でもない。『沈まぬ太陽』に『半沢直樹』は居ない。余人には想像の及ばぬ苦境に陥っても、自らの節を曲げずに貫いた果てに、アフリカの大自然で見る雄大な太陽を見たものにしか分からない胸中こそが、人生を掛けて得られた宝物なんだろう。