長内那由多

ロキ シーズン1の長内那由多のレビュー・感想・評価

ロキ シーズン1(2021年製作のドラマ)
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E1
ロキを再定義し、再びMCUに取り戻す新章。不条理劇のような舞台設定、居るだけで嬉しくなるオーウェン・ウィルソンとの2人芝居。そうか、最近のMCUにはロキ=トム・ヒドルストンが足りていなかったのだと再認識。ここからどんどん面白くなりそう!

MCUのTVシリーズで“物語”というキーワードが出てくるのはこれで2度目。『ワンダヴィジョン』冒頭、「君たちの物語はなんだ?」とワンダは問いかけられ、『ロキ』は「私の物語を定めさせたりさせん」と言う。そもそも物語とはなにか?『ロキ』ではモロに自由意思がテーマになっていく様子。

E2
だからあの時『バトルロイヤル』なんて邦題付けずに原題そのままの『ラグナロク』にしておけばいいものを…。

E3
面白くなる気配がないままE3が終了して折り返し。大丈夫か?筋の運びは悪いし、主演2人の相性もイマイチ。長回しのパニックシーンも虚しいだけ…。主演女優はオールスターのMCUで圧倒的に華に欠けるミスキャスト。
MCUTVシリーズ前2作に対し、特殊効果を使った背景が多く、本邦ディズニーマイナスのクソ画質のせいで見劣りする。

E5
セミファイナルでようやくなんとか盛り上げた。偉大なるリチャード・E・グラントがおそろしくダサい格好で笑わせ、泣かせてくれる。コミックを読んでない、“映画好きのMCUファン”である僕はマルチバースや原作ネタ云々よりも、オールスターキャストとしてのMCUが好きなのだなぁと再認識。
オールドロキは僕らが愛した『インフィニティ・ウォー』で死んだロキのその後にも思え、それが余計に愛おしい。

E6
あのぉ、この話『ウエストワールド』で既に3シーズンもやってるんですけど…。

『ワンダヴィジョン』のエミー賞大量ノミネートの夜に『ロキ』最終回で“オレたちはどこまで付き合わされるんだ”と徒労感。劇場では『ブラック・ウィドウ』旋風(こっちは大好き)。まだまだMCUの天下は続きそうだが、ちょっと息が切れたよこの7ヶ月。

トム・ヒドルストンには『ラグナロク』辺りから熟練コスプレイヤーみたいな違和感を覚えているんだけど、さっさとMCU卒業して次のキャリアを築くべきだと思う(本人はロキ役が大好きみたいだけど)。今の彼の年齢と芝居にはマッチしていない。
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