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少林問道のbowzZのネタバレレビュー・内容・結末

少林問道(2016年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ざっくりいうと四人の幼馴染の因縁と愛と禅の物語というか。その内3人は義兄弟であと1人は女性。それらが成長しそれぞれの立場に分かれて、復讐あり助太刀あり複雑に絡み合っていく。
時は明王朝12代の頃、厳党という官僚が実質的な権力を握り悪政を敷いていた。これは史実でもそうらしいね。そして対外的には、北慮南倭といって北はモンゴル南には倭寇という外敵に苦慮していた。このドラマではvs倭寇が重要になる。この時代でいうと後期倭寇にあたり、それは必ずしも全員が倭人すなわち日本人ではないらしいが。まあこういう事がストーリーの背景にまずある。
それで嵩山少林寺、とかく拳法ばかり注目を浴びる寺だが、ここは禅・医・武の寺で、医療や武術を通じて禅を悟るのが目的であると。医はこの時代漢方や気功で治療を施すもの。武は暴力ではあるが仮にも坊さんだから殺生は禁止なのだ、だからどんな相手でも殺すまではしない。
全話中の半分以上、俗物すぎる主人公が、やがて出家しいっぱしの僧になっていく話でもある。
そこに先にいった厳党とか倭寇が絡んでいる。
少林寺だからとアクションモノを期待する向きには合わないドラマだとは思う。だからといってアクションがないわけではなく、あるんだがカンフー映画なんかとはだいぶ違うってこと。
観る人を選ぶドラマかもしれないが、見ごたえがあった。阿弥陀仏。
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