このレビューはネタバレを含みます
2021年9月、WOWOWプラスの一挙放送を視聴。
俳優さんたちが出す人間らしさがお見事で、自分も含めてとにかくこの世の人間すべてが嫌になってくる作品。
1話の松雪泰子さんのセリフ｢歪んでるのよ｣の通り、登場人物全員が何かしらに執着を持っている。不満があってこれが分相応の生活なんだと納得しきれず、他人を見下したり見栄を張っていて生きている。共通して食事に癖がある。
構成は、｢誰が本当のことを語っているのか分からない｣藪の中のようでもある。が、人間は｢見たいものだけを切り取り、信じたいものを都合良く解釈する｣ので、登場人物達の発言だけでなく記憶もあやしい。
視聴者も1話から｢自分は誰の言葉を信じようとしてるのか｣｢誰の気持ちや記憶に寄り添っているのか｣＝何を真実としたいのか、を試されてる気がした。
