正直まだ何がどう凄いのか、はっきりと自分の中で消化しきれていないくらい凄い。
原作読み直して1話からもっかい見る。
こうして我々は今日もウォッチメンをウォッチし続けるのか…!
タナハシ・コーツのエッセイでタルサ暴動を知ったというデイモン・リンデロフ。
その埋もれた負の歴史とウォッチメンをマッシュアップしてこんなにも現代的で新しいシリーズを作り上げてしまったという事実。恐ろしい。
エンタメとして極上の体験を担保しながらも、人種、政治思想、セクシャリティ、法の支配、戦争、など様々な要素について、ほぼ全てに批判的な視点を織り込んでいるのも本当に凄い。("愛"という概念にだけはわずかにでも希望を持たせている点も見逃せない。)
北米では2019年に始まったこのシリーズだが、コロナという「冬」が訪れてさえも世界は一つにはならないという残酷な現実が世を覆う中で、ある意味ではリバタリアニズムの「正当性」を強化する様な作品になっているというのが何とも皮肉というか、やはりこれも時代のナラティブを捉えた稀有な作品だなと。HBOやばい…。
優れた作品の大半がそうであるように、今作もまた観る者に全ての「答え」を用意しているわけでは無いので、最終話を観終えた瞬間から様々な思索を促す。
観念的な自己問答はさておいても、単純に今作の設定上よく分からない事も多いが、中でも物語上で遂に触れられることがなかったあの油の人。
あれ誰?
と思っていたらHBOはこんな洒落た「資料」を用意してくれていた。
https://www.hbo.com/peteypedia
あれ、あいつやったんか〜!