ブタブタ

ウォッチメンのブタブタのレビュー・感想・評価

ウォッチメン(2019年製作のドラマ)
4.0
吹き替えで鑑賞。
オジマンディアスの声は池田秀一氏。
木星の衛星エウロパに軟禁状態のオジマンディアスはその声、そして容姿(ジェレミー・アイアンズの老いてもその美形ぶりとか正に)や派手なヒーローコスチュームと相まってまるで「老いたシャア」に見えた。
『逆襲のシャア』の後もおめおめ生き延びて連邦に捕まって何処かのコロニーに軟禁状態にされたらシャアもあんなんなってしまう様な。
それと本作ドラマ版『ウォッチメン』に於けるラスボス、レディ・トリューが『ガンダム』
に出てくる嫌~な女みたい。
ベルトーチカ、ハマーン・カーン、ニナ・パープルトン、ギギ・アンダルシアみたいな権力が大好きで男を利用して己の欲を満たす事しか考えてない(だけではないけど)妊娠したら何か相手の全てを手に入れた気みたいな、男を手玉に取るタイプのキャラクターで、そう思うと本作はオジマンディアスの声はシャアだし富野由悠季的というか富野由悠季小説版の『ガンダム』的な世界のドラマだったなと思ったのでした。

ルッキンググラスはいいキャラクターだった。
ロールシャッハと同じく話しのナビゲーターであり実質主人公と言っても過言では無い。
組織に属しながら一匹狼で、トラウマを抱えながら孤独な闘いを続ける、ルッキンググラスが主役と思うと『ブレードランナー』みたいなSFノワールやトマス・ピンチョンの『インヒアレンスヴァイス』みたいな陰謀論・フォークロア・探偵譚、近未来が舞台のSFハードボイルドにも見える。

特に凄かったのがDr.マンハッタン主役回の全ての出来事が同時進行で行われていて、それによってパラドックスが起きて、或る意味「クロスフェード署長殺人事件」て今回の全ての発端は主人公であるアンジェラのせいだったって展開は見事。
この回はニコラス・ローグの『地球に落ちて来た男』の異星人には時間の観念がなく過去現在未来を同時に知覚してるのと同じで、モノクロ映像や複雑な編集、展開等本当にニコラス・ローグの映画を見てるみたいだった。

警察仕様の新型オウル・シップがちょっとしか出てこないのが残念。
『ブレードランナー』のポリススピナーみたいにあの世界では空を沢山飛び交ってて欲しかった。