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ウォッチメンのぴーのレビュー・感想・評価

ウォッチメン(2019年製作のドラマ)
4.4
どえらいとは聞いてたけど、ここまでどえらいとは…面白すぎる…
脚本、演出、音響どれをとっても楽しくてしょうがない。

原作未読、ザックスナイダーの映画版は鑑賞済み。
それだけでも前提知識は十分で、エピソードを観進めるごとに諸々が繋がって「ああ!こいつがあいつでこうなってこう!!」みたいなアハ体験の連続。
大きくは1921年、1985年、2019年という三つの時点を中心にそれぞれが絡み合いながら物語が語られていくけど、それぞれを描く道筋がただの回想とかではなく、また新しくて面白い。
タルサ暴動ないしは人種問題とウォッチメン原作が現代の視点から上手くブレンドされてて、お見事!と言う他ない。
たった9話でこの密度。凝縮されてて飽きる暇もない。

映像も面白くて、さっき言ったような過去を描く際のモンタージュも新しい形だったし
全エピソードを通して場面転換がいちいち鮮やかで楽しい。
アクションのクオリティも文句なしで、確かにCGのチープさが否めない部分もあるけど、限られているであろう予算の中でお金かけるとこ正解!みたいな、資金配分の妙に勝手に感嘆しつつ。

NINの2人が手がけたスコアはさすがとしか言いようがないし、サントラの選曲も最高。
HIPHOPやソウルが中心の選曲の中で効果的に使われるドビュッシーやワーグナーといったクラシック。
評価が低い()ザックスナイダー映画版からの引用・リスペクトも随所に感じられる。
『月の光』が流れると毎回笑ってしまう。
ラストエピソードのほんまにラストでかかる『I Am the Walrus』とか最高。"I am the egg man They are the egg men"。誰のカバーなんやろ。

一通りの謎が解けて、頭が整理された状態でもっかい観たい。
全身銀色タイツぬるぬる排水溝つっこみ野郎は誰の何やったんや!!

原作欲しくなったし多分買っちゃうね。
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