長内那由多

ユーフォリア/EUPHORIA シーズン1の長内那由多のレビュー・感想・評価

5.0
第1話。冒頭、9・11の3日後に生まれたというセリフに今の若者はそういう時代を生きているのか、と。アメリカにおける10代を描いたジャンルは日進月歩で、早くも『13の理由』を更新する予感。ドラッグと哀しみで融解したゼンデイヤのモノローグとヒップホップ。

第5話。ちょっと前まで青春モノにおける同性愛というのは大きなプロットポイントだったのに、このドラマは性別なんて何の問題にもならないと突き進む。それよりも、ただただ無性に寂しくて堪らないあの気持ちに注目しているのだ。

完走。高校生の話にのめり込めた理由の1つが主人公ルーの抱える孤独が永遠のモノだと共感できたから。もちろん、僕も思春期の時に特に強く感じたけど、それが大人になったからといって“治る”ものではない。だからルーも抜けられない。

ショーランナーのサム・レヴィンソンに注目。『マグノリア』や『赤い影』『カジノ』等々の影響、引用が見られるシネフィル気質の演出。
長内那由多

長内那由多