Automne

ユーフォリア/EUPHORIA シーズン1のAutomneのレビュー・感想・評価

4.7
“Z世代”って高々と看板に出されてるとむしろ敬遠してしまうけど、DrakeとA24が絡んでると聞いたらやっぱり気になって見ちゃう。

題材は重たいし、それぞれの家庭環境何かしらある感じ、過激にすればそれでいいってわけじゃないけど、“普通じゃない”と歳上のおっさんらが言う“普通”なんてとうの昔に消え失せている。それを信じるのって、まだ日本がバブル経済で会社入れば人生安泰だよって言われてるようなもん。

誰もが何かしら抱えているのはいまも昔も当たり前のことだし、そういった問題が表出するようになった現代よりも、見えないように隠されていた近現代以前の方がほんとうは人々の苦しみは痛いものだったかもしれない。

そういう意味では、自由な時代に私たちは生まれることができた、と思う。

作品全体に漂う青赤色のライティングがドラッキーなイメージと相性抜群で、退廃的な世界観が作り込まれていた。薬物依存症の闇、現実を生きることから目を背けて頭を曇らせることはハイリスクハイリターン。気づいたら死んでる。
抜けられないところに希望が欲しかったけど、群像劇として終始暗い感じで進んでいたからこの結末にならざるを得ないのかもしれない。ある意味予定調和ではある。

それでも、しっかりと現代のティーンを描いていたことは称賛したい。
“何考えてるか分からない”んじゃなくて、“何でも考えてるから理解されない”ってことなんだよね。

2期が待ち遠しい
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