セカい

同期のサクラのセカいのネタバレレビュー・内容・結末

同期のサクラ(2019年製作のドラマ)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

1話のクオリティが本当に高かったです。
個人的にはぶっ刺さりで今まで見てきたどのドラマよりも素敵で泣いてしまいした。

現代から入る冒頭場面、それぞれの同期がサクラに影響されたであろう姿を移しつつも過去では半ば喧嘩別れという流れが今後の展開を期待させる最高の終わり方でした。
特にエンディング曲が流れ夢を語る場面。今後このメンバーが一生を共にする仲間になるんだろうなと胸が高まりました。

しかしゆりさん以外の同期回、上司に啖呵をきる場面での台詞回しがかなり違和感があり、急にサクラの話をからませても意味わからなくないか?と山場の場面で感情移入が出来なくなりました。

かなり良かったゆりさん回でも「なんで足が前に進まないのよ」と声に出す演出はちょっとくどくて急に冷めてしまいました。

しかしゆりさん回は「友達になってください」という前のちょっとどもるところの演技がかなりよく印象的でした。

あと話の構成として気になったのは、初期からサクラの夢にフォーカスした作品になっているので、夢が潰えて沈んでるサクラを一生の仲間になった同期が助けるというのが流れとしては綺麗だと思うのですが、唐突な力堕ち展開の最終回は必要あったのか疑問です。

そもそも根本的な所で気になったのはこの作品内でサクラと同期面子の立場の関係が『対等』になった瞬間ってめちゃくちゃ少ないのかなって思いました。
基本的に各個人回はサクラが同期メンツをじいちゃんの言葉を頼りに導くというイメージなので、サクラ>同期メンツになりがちですし、その後の沈んだ後のサクラを助けようと奮闘するところや力堕ちしたところは同期メンツ>サクラというふうに感じました。
唯一ゆりさんは友達という関係が強調されてるので個人回のあとで7話までは対等な立場に見えました。

しかしそのゆりさんもサクラが沈んだ後を見る限り「自分と友達になろうと言ってくれた時のサクラ」が好きなだけなんだと思いました。
あの瞬間のサクラを美化しすぎていてサクラに変わってほしくないという思いだけが先行していてかなり押し付けがましく見えました。
友情というよりは自分の好きなアイドル等に自分の幻想を押し付ける厄介な追っかけというイメージです。

以上のように同期の絆を感じられるシーンはそこまで多くはないと個人的には感じました。

見ていて1番辛かったのは鍋のシーンです。
みんなドタキャンの流れに声出してびっくりしました。あれやっといて仲間アピールはさすがに……😅
せめてみんなで鍋リベンジするシーン入れるべきだったと思います。

完全に個人の感想なのですが、1話でぶち上がってしまったのと必要性の感じない最終話のせいでどうしても尻すぼみな作品になってしまった印象です。

高畑充希さんは最高
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