ぼくの持っている運転免許証と健康保険証の裏に臓器移植の意思があるかに✔︎をする欄がある。
どの臓器も提供する意思はないと✔︎を入れている。
いつも重厚なドラマを制作するWOWOW ドラマW。
医療業界の光と闇。
なくなった母も人工透析をしていた。
人工透析患者1人で年間600万円の収入になるそうだ。透析設備を持つ病院は安泰だ。
何しろその患者が生きている限り安定収入が見込める。
日本には30万人の透析患者がいるそうだが、なんというか産業規模だろう。
移植するより収入は大きい。
海外では透析並みに移植の事例も多いとのこと。
透析はよくて移植は危険というのも安直な議論だ。
なにしろ人はみんな病む日本では病気になったら病院というのがほぼ唯一の選択肢(他にないこともないが…)。
ちょっとした風邪や熱でも病院に行って注射してもらいお薬をもらう日本人たち。
原作は未読であるが医療ブローカーの存在と医療業界のことをよく調べていると思った。
なかなか面白いドラマだ。
それにしてもキャスティングが軽すぎる。薄すぎる。
ちょうどデキ婚の気持ち悪いニュースが流れた小泉ジュニアに金八先生じゃ、あまりにも綺麗事っぽい。
綺麗事過ぎる。
共に熱演ではあるけど…。
ドラマ的に最終回にまとめに入った感は否めない。
報道について、移植についての問題提起はよくわかるが、小泉ジュニアの演説はパパ同様に説得力を感じることは出来なかった。
摘出した腎臓癌に罹った腎臓は廃棄処分される。
その腎臓が欲しい人がいる。
その腎臓で生き長らえる人がいる。
腹が減っている時には砂まみれの握り飯だって食う。
そうなってからでは究極の選択しかないだろう。
病気は昨日今日出来るわけではない。長年の暮らし方が病気を作る。
そんな選択をしなくていいように生きていきたい。