逆鱗

アンビリーバブル たった1つの真実の逆鱗のレビュー・感想・評価

4.0
タイトルとジャケ画像から少女が被害に合って訴えていくのだと思いきや

予定調和をうまく崩されて作品に引き込まれた
単独事件と思いきや、連続犯行で、しかも痕跡を残さない、同じ警察管轄エリアで犯行はしない、入念にターゲットを探して数日尾行する徹底ぶり
しかも、一回の犯行時に行為を何度も繰り返し、被害者の身分証と一緒に被害時の写真を撮る変態ぶり

なかなか証拠が掴めない中、偶然もあいまって犯人を追い詰め逮捕に至るのだが、冒頭に出てきた被害者の少女は、ウソの証言で逆に逮捕状が出る始末に

性犯罪は事件があったことを疑う、しかも何度も被害時の体験を説明させられる、そしてこの少女は里親の家を転々としており、ドッグフードを食べさせられるような厳しい環境で育っているので、基本的に人を信じられないし、真正面にコミュニケーショをすることが苦手

相手が少しでも強く出てくると、その場の議論を避けるため、その場限りのウソをついてしまうクセがある

舞台は2008年だったので、約10年前は被害者の聴取を男性警官がやっていたとは、驚き。てっきり、女性警官が聴取し、調書も代筆でサインを直筆で行うような配慮がなされていると思った

さらに病院でも同じことを聞かれて言わされるという、ホントにひどい対応である

ただ誰もが決まった手順で懸命に仕事をしているだけ、ウソの証言を引き出してしまった刑事も悪気はなく誠意を持って職務に当たっていた
しかし、相手の心情を汲みきれず、ミスコミュニケーションが発生してしまった

この物語で悪気があるのは唯一犯人のみであり、皆が懸命に生きる中で起きてしまった捜査ミスであることが悲しい

以下物語とは直結しないが、
女性の夜間の単独行動や1人暮らしは、本当に気を付けた方がいい
計画的な犯行の対象にされてしまわないように用心するにこしたことはない

夜道を歩いていて前方の女性に振り返られ小走りに走りさられた時に、「おいおい、疑われちゃったよ...」と少し凹むことがあったが、それくらい警戒してちょうど良いのだと思った