ロアー

アンビリーバブル たった1つの真実のロアーのレビュー・感想・評価

3.8
少女のレイプ事件。
証言のあいまいさから事件は少女の嘘だったとされてしまうが、似たような事件が立て続けに起こり、2人の女性刑事が犯人の逮捕に尽力する。

「信じられない」というこのタイトル。
一見、少女の証言のことをさしてるかと思いきや、観ていくうちに事件の過程で起きる様々な信じられないような実態もさしているんだと気付いてしまう💦しかも実話に基づいているとか😓刑事ドラマの面白さもしっかり踏まえつつ、より多くの人に観てもらう手段としてドラマという媒体を使った社会に対するプロテストだと思う。

何度も何度も嫌な記憶を繰り返し語らされる聴取。
警察の主観や思い込みによって左右される尋問。
殺人事件よりレイプ事件が軽く扱われる上で起きた捜索やデータ管理の杜撰さ。
警察組織や法律システムの穴や矛盾などなど、挙げ始めるとキリもない実態の数々が8話の中に驚くほど詰まっている。

被害者の少女が養子ということから養子家族に起きる問題などにも触れていて、これでもかという程容赦なく社会の悪しき部分を突き刺すドラマだった。
養母2人の少女に対する対応も酷くて悲しい😢
娘を信じてあげられなかった理由が「自分の時とは違ったから」という、社会に巣食った病巣を目の前にさらされたような一言も印象的だった。

社会批判だけじゃなく、被害者の混乱した心理状態や人によって様々な形で現れるPTSDの症状などの描写もされていた点にも関心した。
傷ついた人間が他人を傷つけるような言動や自分の意思に反した行動を取ってしまうことなど、そういた点もきちんと理解すべきことだと思うので。

ドラマではトニ・コレットとメリット・ウェヴァー演じる女性刑事2人の活躍により犯人を逮捕することができたけど、現実には心の傷を抱えて生きている女性がたくさんいるだろうし、犯人が捕まったからと言ってその傷が癒えるわけでもない。
そんな女性の存在を増やさないため、少しでもこのドラマによって変わるものがあればいいと思った。