とても意義のある物語。
実話ベースのドラマで、社会的な問題を扱っており、ミステリーとしても秀逸。
非常に重い題材なので、実は腰が重かったのだけれど、トニ・コレット先輩とケイトリン・デヴァーが主演なので、ひとまずエピソード1だけでも…と観始めたら止まらなくなり、一日で全話完走。
人生を破壊する、卑劣で、憎むべき犯行。
罪深い犯人。
ふたつの時間軸。
現在が過去に辿り着くのをずーーーーーっとずっーーーーーっと待ち望んでいた。
被害者のマリーを演じたのは「ブックスマート」でビーニー・フェルドスタインと共に輝きを放っていたケイトリン・デヴァー。
真に迫った、繊細で自然な演技が素晴らしく、完全に感情移入した。
セカンド・レイプへの痛みと葛藤にも。
そしてふたりの刑事。
トニ・コレット先輩とメリット・ウェヴァーが知的で格好良く、事件を追いながら素晴らしいバディとなってゆく過程に見応えがあった。
女性たちの賢さと強さが描かれている。
同僚の刑事たちも。
カウンセラーも。
男性陣で好感度が高かったのは、マリーの元彼、ふたりの刑事の夫たち、警察のインターン、公選弁護人。
しかし、これは女性たちの物語だ。
最終話では魂が震えた。
被害に遭った女性たちの、その後の、心の平穏を願うばかり。
(最初に事件を担当した刑事たちに否はあるものの、シンプルに断罪はできないところがポイントだし、レイプ被害者に対する事情聴取の在り方は是正されるべきだし、事件を扱う警察、法廷、医療、メディアの仕事に従事する方々にも広く知られて欲しい作品)