ゆりな

ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカルのゆりなのレビュー・感想・評価

4.4
「今夜なにが起きたとしても、みんながスターよ。」

HSMの舞台になった高校で、映画本編の内容を、同じイースト高校の演劇チームが演じる、というドラマ。(ちとややこしい)

よくある夏休み明けからの物語のはじまり。主人公とヒロインは別れてるし、ヒロインには新しい恋人いるし、ゲイの男の子が振り付け師で活躍し、シャーペイ役も男の子。
恋愛模様がシビアで、個性あふれる、時代に寄り添った登場人物がいい!

このドラマの素晴らしさは、出演している子たちが「私たちと同じ気持ち」という点。ただのリメイクで設定がそのまま進むんじゃなくて、登場人物もHSMが大好き!リスペクト!(=視聴者の気持ちに寄り添っている)ところが、よくできてるな〜と。

カルロスがHSMの世界を落とし込んだボードゲームを作って出してくるシーンは最高!
シャーペイ役の男の子が本番ピンクの衣装を着て、デヴィッド・ボウイをリスペクトしたメイクなのも最高。

今回は「演劇」がテーマのせいか役者だけじゃなく、照明や衣装メイクといった技術を担う生徒たちにもスポットライトが当たるのがいい。舞台って役者だけじゃなく、作り上げている裏方の人の力あってこそだもんな〜!

ラスト2話の本番は、演技でも舞台裏のドキドキや高揚感が本物みたく伝わってきてグッと来た。
メイン楽曲の「みんながスター」が、映画よりも本作ではメインテーマとして扱われている。

ゲイでもオタクでも母子家庭でも、マイノリティでも全員にスポットライトが当たるよう作られていて「主人公とヒロインだけが主人公で、脇役はサブキャラという時代は終わり!」と言うかのよう。拍手。
なので主人公2人のデュエット曲もそこまで目立たず、「今までどおりが一番」「みんなスター!」と言った、キャストが多い楽曲にグッと来た。

ガブリエラが使ってた2006年のガラケー、アレンジが加えられた楽曲。
まさにHSMにハマった世代として、この年に生き返らせてくれてありがとう〜!
シーズン2も期待。
ゆりな

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