親と子の愛の物語だった。観終わったあともじんわりと心があたたかくなる。連続殺人鬼を追うミステリとしてもきっちり作り込まれていて、20話あるけど中弛みなく一気に観てしまった。
なによりもう、ヨンシクがいい。回を重ねるごとにどんどん魅力が溢れてきて、最後はもう彼が笑うたびに胸がいっぱいだった。あなたは強くて素敵な人だ、こんなにかわいいあなたを愛さずにはいられないと抱きしめてくれるヨンシク。すごく良い。あんなふうに手放しで包み込むように人を愛することってなかなかできない。
「愛してる」じゃなく「あなたは幸せになる資格がある」って言ってくれるのがたまらないな、私の人生にもヨンシクが必要だ・・・
一歩間違えれば野暮ったさばかりが目立つ田舎町のお巡りさんになりそうなところを、カン・ハヌルの誠実な佇まいとスマートさで絶妙なバランスの魅力的なキャラクターになっていた。適度に溢れるヘルシーな色気。参った。
ドンベクはしくしく泣きすぎで涙の単価が下がる…と初めこそ思ったが、泣きながらも強くタフになっていく彼女に私も惚れた。
韓国作品定番のファンタジックさ、ファッショナブルな金持ち描写をオミットした「普通の暮らし」が親しみやすく、脇役に至るまでキャラが雑じゃなくて、登場人物全員の幸せを願いたくなる。観終えるのが惜しくなる、素敵なドラマだった。
