そのじつ

ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜のそのじつのレビュー・感想・評価

4.0
おもしろい!
事故調査委員会の一員として事故の調査をする工学系のエキスパートの女性が主人公。大学教授で、失敗学というテーマに取り組んでいる。
イマイチ目から鼻に抜けない男子学生が助手としてワトスン役を務める。

今回は化学プラントの爆発事故を調査。1話完結で、2話目は別の事故に取り組む。

天才肌の彼女(松雪泰子)の人を食ったようなセリフがおもしろいが、その不謹慎に聞こえる言葉にはキチンと理由がある。
不可能を可能にする設定(数々の実用的発明研究をしていて、研究費を各方面から調達できる)が痛快な話の流れを生むのもいい。ちょっとくらいチート設定がないと、ドラマが盛り上がらない。
(しかしチートというタイトルのドラマの天才女子キャラは感じが悪すぎて見る気がなくなった。こちらの天才・松雪泰子の演技と脚本はいい感じ。ドラマのターゲット年齢の問題かな。余談)

前シーズンのドラマ10「これは経費で落ちません」もそうだったが、社会における個人の責任、会社の責任などけっこう重いテーマをあつかっている。タッチはコミカルさを交えたり軽やかだが。なかなか民放ドラマでは見られないと思う・・わたしが見てないだけ?

高橋メアリージェンがレギュラーで出ていて嬉しい。「火村英生」は一回かぎりだったし。
お目当の徳尾浩司の脚本も楽しみだ。

そういえば、第1話の事件で天ノ教授が調査に訪れた会社のセットが「おしい刑事」の警察署と同じだった(^^)

徳尾さんの脚本目当てで見始めたが、このシリーズでは八津さんの方がハマっていると思った。社会派ドラマしているのだ。

変人天野教授は、なかばジコチョーを趣味でやっている感があって、そのコミカルムードも面白かったが、社会的責任を全身で負う覚悟の重さがすばらしくカッコいい。
松雪泰子の浮世離れした美貌との相乗効果で感涙しそうなくらいのヒーロー像。(ヒロインだろうが、ヒロインと書くとお姫様的なイメージが出そうなので。彼女は主体性のかたまりだ)
そのじつ

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