MMMMer

幻城 〜Ice Fantasy〜のMMMMerのネタバレレビュー・内容・結末

幻城 〜Ice Fantasy〜(2016年製作のドラマ)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

一応最後まで観れたという点では及第点なのかもしれないけど、とにかく話がごちゃごちゃと壮大な割になんか盛り上がらない。

要素ごとに分析してみると
まずストーリー展開。
原作の問題なのかドラマ化の問題なのか知らないけど、登場人物が多いだけあってサイドストーリーが結構ある訳で、そのサイドストーリーが「必要ですか?」って言うようなのが割かし多い。

で特に後半に女性キャラ2人の様子がおかしいとこがあるのですがそのタネが多分かなり初期に多くの視聴者は気付くでしょうに丹念に何話もやったりする。そこそんなこってりやる意味ありますか?って思わざるを得ない。

その割には肝心の…例えば大事な決戦みたいなところは大体あっさりしている。「え・・・?こんなにここまでずっと徐々に盛り上げてきてそんな感じなんだ」と拍子抜けする。

それが長いストーリーに1回あるならまだ分かるけど割とこの拍子抜けを繰り返す感じ。
ネタバレっちゃネタバレですが「やっと手に入れた宝物が別な方法で割かし簡単に再生できる」「死を覚悟で決戦に挑んだが、相手が自滅する」とか「相手と戦う前に相手が何やら弱ってる」とか・・・そういう感じ。

その割にはずっと手作りしてきたキャラが「え?そんなに簡単に死ぬんだ?」と命が軽い。復活できる命とできない命は何なのよとか。

そもそも顔を変えられたり、死んだ者が生き返ったりしたらもう何でもアリじゃん?って気もする。

映像
CGは綺麗だねー何ですけど戦闘シーンがひくほどつまらない。何しろ魔法的な何かを使っているから基本CGがビービー言ってる訳なのでさほどアクションとしては面白くない上に謎にゆっくりしてたり、逆にチャカチャカ早すぎたりする。戦闘中に一人縄抜けをした人が他の人の縄をほどいて「行きましょう」とか割と落ち着き払ってやったりする。臨場感をくれって感じ。

あとカットの割り方やシーンの繋ぎも少々雑なので「え?そっち側にそのキャラいたんだ?」とか「え?唐突にどうした?さっきまでいた場所はどうなった?」みたいなことがちょこちょこある。ちょっとした不良品が混ざってるみたいな感じでそういうところが気になりました。

ドラマ演出
戦闘シーン以外のドラマ演出で一番気になったのは回想シーンが多すぎる。多分回想シーン全部カットしたら全62話ではなく53話ぐらいじゃないかって位多い。めちゃくちゃ早送りしました。
特にカースオとリールオの花束のシーンは体感で50回位見てる気がする。

キャラクターやキャスト
全体に無表情なキャラクターが多い。神様だからかもしれないけど漫画で言うなら「・・・・。」って言う場面。結構凄い事起きてるのにその場にいる人全員「・・・・。」って時あるから誰に感情移入したらいいのかさっぱり分からない。

その最たるものがカースオ=ウイリアム・フォン…この方のドラマ見るの初めてなので評価しかねるけど「え?もしかして下手なの?」って言うくらい何を考えてるのやらわかりませんでした。

そもそも「130歳の成人を迎えた」っていう役どころなんですけど見た感じ40歳くらいなんですけど成人したばっかってどういうことですか?っていう違和感が全くぬぐえない。

火王と同年代に見えるし、馬天宇演じるシーが割と若く見えるから親子の間違いではなくて?と混乱する。

火王と言えば第一話からすっとんきょーなマックスなテンションで現れて基本出てくるたびに火の前で笑っている…後半どんどん面白くなっちゃって怖くないのですがあれでよかったのか。

そう考えるとちょうど直前に見てた古剣奇譚でちょっとイラつく弟を演じていた馬天宇が中々興味深いキャラでした。

とまあ全体に次々に問題がどすこいどすこい起こるのを解決するのかなって期待して待つとこれと言ってカタルシスには至らず・・・って続いていくという・・・そんな作品でした。
MMMMer

MMMMer