RIO

このサイテーな世界の終わり シーズン2のRIOのレビュー・感想・評価

4.9
コメディ風味の青春ドラマから、サスペンスフルなラブストーリーに軌道変更したシーズン2。

前シーズンの世界観と雰囲気を残しながら、新しいテーマを再定義し、キャラクターをより興味深く掘り下げる、本当に文句無しの完璧な続編だと思います。

ボニーという新キャラクターからの視点で幕を開ける新しい切り口を用意しながらも、行動の動機や過去を丁寧に映すことで、存在意義を蔑ろにしないようにつくられてるのが、本当に素晴らしい。

ボニーの復讐劇は息をつく暇もない緊張感が漂ってて、一気に引き込まれたし、
いたるところでハプニングが起こって、なかなか上手くいかない流れも、
遠回りばかりになっているのにも関わらず、まったく間延びせずにスムーズに話が運べてて、テンポが良い上に、崩れない。

死んだ目をしてた2人の表情や気持ちの変化が、だんだん穏やかになっていく様が、2人の成長とリンクしてて、非常にナチュラルだったし、
アリッサのwhat?がサイコー。

シーズン1同様、心の声であるモノローグと行動のギャップが生むコメディはシンプルに笑えるし、
例の終盤のカフェのシーンは、唐突かつ衝撃的すぎて、情報の処理が追いつかず、思わず呆然としてしまいました笑

妄想だと分かって死ぬほど安心したけど、逆にあの妄想が現実だったら、どう展開が転がっていくのかも、観てみたかった。
まあ胸糞なのは間違いないけど笑

作品自体の良さの本質を残しつつも、新しい風を吹き込むことで新鮮さも感じれるつくりになってる。

個人的には爽快感が抜群だったシーズン1の方が好きだけど、ここまで完成度の高い続編を作ってくれたことに対して、感謝の気持ちしかないです。

この世界は、腐りきってて、イカれてて、サイテーでクソな世の中だけど、生きるべき意味がある。

不器用でもいい、分かり合えなくてもいい、それでも立ち向かって、必死に生きていこう。

そんな美しくも力強い愛が詰まった、最高に愛おしいシーズン2でした。

シーズン3やってほしいな。
またあの愛らしい2人が見たい。
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