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ディキンスン ~若き女性詩人の憂鬱~ シーズン2のmendeのレビュー・感想・評価

4.2
なんてかっこよくて、かわいいんだろう。
エミリーが内向的になっていくのでシーズン1に比べると動きが少ないが(なんせ引きこもりに近くなっていく)、私はもうこの世界を見ることが心地よい。

エミリーは詩人として有名になることを欲しながら、名声を得ることに疑念を抱き始めている。ただ、そこのところがいまいちよく伝わってこないきらいはある。現代人は、名声に振り回されて才能がありながら自滅するケースをいくつか知っている。名声の危うさにエミリーが気づくのをもっとわかりやすくしてもよかったように思う。

降霊会やオペラ、サロン、スパなど当時の風俗が楽しいし、それを楽しむエミリーたちも面白い。家のインテリア(特に壁紙)、食べ物、本、キッチンなどセットも魅力的。
地味で貧乏だったスーが結婚して裕福になったとたん、浪費家になりサロンの主催者としてインフルエンサーになるの、わかる。お金さえあればやりたいと願っていたことをやってる。もともと彼女にはそれができる知性もセンスもあった。だからエミリーの理解者でもあり、恋人でもあるのだから。

複雑になった人間関係がどうなるのか、南北戦争や黒人たちの行方も気になる。アレーナ・スミスという脚本家の名前も覚えておこうと思う。
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