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ダーク シーズン3のmocaのレビュー・感想・評価

ダーク シーズン3(2020年製作のドラマ)
4.6
この世界観にずっと浸っていたかった。
Netflixオリジナルのドイツドラマ最終シーズン。
ドイツの町で起こった子どもの失踪事件をきっかけに、4つの家族の秘密が暴かれるミステリードラマ。
このドラマは一気見しないと忘れてしまうので間をあけずに見ることをお勧めします。
とくにシーズン3は脚本家が見てる人の脳を混乱させるのを楽しんでるのかと思うくらい複雑にしてる。
聞き馴染みのない覚えにくいドイツの人名と、複雑な家系図と人間関係、時系列。
幾つもの過去と現在と未来を同じ役をそれぞれの時代で違う役者が演じてるので顔と名前を頭で一致させるのが最初は難易度高かったです。
時代だけではなくそのまた異次元も…
とはいえ、複雑な家系図やパラドックスや数え切れないほどの伏線とその回収、練って考え抜かれた脚本家の素晴らしさを感じます。
複雑すぎて面倒に思う人は合わないかもしれないですが、個人的に癖になるこの世界観が大好きでした。
音楽も最高にいいです。
見終わって一ヶ月経つけど未だにたまにOP曲やサントラ聴いてます。








↓↓ここからガッツリネタバレ要注意↓↓










タイムトラベルをなくした世界になったから、バルトシュから産まれるアグネスと、ヨナスとマルタの子供の名無しの男から生まれるその子供のトロンテ、その子供のウルリッヒからのマグヌス、マルタ、ミッケルもニールセン家が産まれる事はない。

レジーナの父親はクラウディアと不倫してたトロンテかと勘違いしてたけど、ラストの軌道修正した正常世界では、ヘルゲの父親で初代原発所長のベルントドップラーがクラウディアと結婚しその子供がレジーナに。

またバルトシュのもう一人の息子ノアは昔の時代で親であるバルトシュを殺害。
タイムトラベルで産まれたシリアが生まれない限りもちろんノアも産まれず相手のエリザベートも産まれず子であり母親であるシャルロッテも産まれない。
ニールセン家とシャルロッテ親子はもちろんヨナスもミハエル(ミッケル)も存在すらしないとか悲しい気持ちになる。
相関図にはヨナスとマルタの子供が名無しの口が裂けてる男で、その男とアグネスニールセンの子供がトロンテとある。
だとしたらマグヌスも複雑、妹が高祖母なんて。
まあマグヌスからしたら異世界の先祖だからいいか。

ヨナスの母親ハンナなんて、1950年代でエゴンとの間に出来た子供が未来にもいたシリア。
ヨナスの妹にあたるシリアとバルトシュからニールセン家が産まれるとか…
ヨナスから見ればヨナス世界のマルタは子孫であり、叔母であり、恋した相手、異世界マルタが自分の子を宿した女。
もう訳わかんないw

一つ疑問なのはアダムもイブもループから抜け出せない、死ぬべき時ではない時には死ねないなど定められたループに縛られていたのに、クラウディアだけがループから外れて抜け道を見つけ出したこと。
アダムもイブも結局何がしたかったのか?
ヨナスは連鎖を断ち切ろうと何度も試みたが諦めてあるべき軌道を自ら辿らせた、
そこにループから外れることが出来たクラウディアがアダムの意思、選択を変えさせたことによって若ヨナスの行動で正常世界になった。
結局は選択次第で運命を変えられるという結論になったけど、なら自己選択だと思って今までループに縛られていた意味はなんだったんだろう。
いろいろ疑問や自分が完全に理解出来てないところもあるけど、面白いドラマでした。
間違いなくもう一度見たいドラマの一つです。
タイムトラベルに翻弄されて存在すらしなくなった人達を考えると本当に切なすぎる。
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