そのじつ

アライブ がん専門医のカルテのそのじつのレビュー・感想・評価

アライブ がん専門医のカルテ(2020年製作のドラマ)
3.6
倉光泰子脚本との事で見た。

主人公の医師自身が重い運命を背負っていて、腫瘍内科という職場では日々命がけの患者と向き合い続けるハードな毎日だ。

綺麗事のたてまえで拭いきれず感情があふれる瞬間の描写など、なかなか挑戦的で生々しくて引き込まれた。

昨年のドラマ「スキャンダル専門弁護士Queen」の脚本も「正しさ」ではなく、人の生き様を力強く捉えていて秀逸だった。
今期のドラマも期待できそうだ。

主演の松下奈緒が、患者に真摯でありつつ自分の運命に心が揺れ動く心先生役がピッタリだ。

同僚の外科医役の木村佳乃のミステリアスな存在感も効いていて良い。

北大路欣也のいる画面は豪華でいいな。

#3
やはり倉光脚本だなあと思わせられた。
主人公と夫の関係。主人公の女医が稼ぎ手で、小説家志望の夫が家庭で主夫をしている。そこで諍いがあった。深夜まで仕事をして家事の手伝いもして疲れ切った主人公が夫をなじる。夫は憮然として「なにもしていないと思ってるの?」と反論・・・昭和のジェンダー観から見ると役割負担が逆転している。そんな逆さまになった世界で女が男に要求した事は何だったろう?コレについて私はすぐに答えが用意できなかった。彼女が言った事は間違っていたのだろうか?倉光さんはどんな答えを用意しているのだろう。ぜひ聞きたい。

#4
亡くなってしまってはもはや反駁も和解もできない。喪失の底に残されていたのが善いものでよかった…
北大路欣也の見せ場も多くてよかった。弱っている欣也萌え…(キモくてすみません)

#5
ついに告白。被害側の悲哀だけでなく、加害側の苦悩に寄り添う目線も描かれる。
松下奈緒の柔らかく凛とした姿はこのドラマの雰囲気を作っているが、木村佳乃の姿ににも惹かれていた。
ときどき佳乃の小鼻が赤らんで、苦しく哀しい表情を浮かべているのを見ると、胸が苦しくなった。佳乃のほっそりしたルックスに加えて、小学生男子のように平明なキャラクターがなんだか好きなんだなあ。
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