仕事の酸いも甘いもを描いた社会ドラマだった。見終わるまでに時間はかかってしまったけど非常におもしろかった。
人間の醜さや弱さがとてもリアルでたびたび胸が痛くなったがその描写の丁寧さがすごくよかった。
華やかさのない地味なお話なのだけどさまざまな言動が琴線に触れた。ときどきクスッとさせてくれる会話もいい。
すきなキャラクターもたくさんいた。
オ次長はこんな上司にわたしも出会いたい ともに働きたいと思わされるとても人間ができた上司だった。無責任な励ましを口にできなくて でもいつも見守ってくれていて仕事に対して真摯で誠実でだいすきです。
ハンくんは出てきたころはヘラヘラしすぎているなと思っていたが気づけばその明るさに救われる。ヘラヘラしているように見えるけどたくさん苦悩してもがいて戦って諦めてまた顔をあげて。はらわたが煮えくりかえる存在の上司にも優しいハンくんの人間性がすきだ。チャングレに対する愛情をどストレートに口にするハンくんとても愛らしい。
あと、オ次長の奥さま。かっこよすぎて痺れたなぁ。仕事を辞めようとする旦那にもどっしりと構えられていて人間としてこう在りたいなと思った。旦那さんへの信頼が眩しかった。
作中たくさんのハラスメントが描かれていて共感の嵐だったのだけど、それでもハラスメントに負けじと同期の4人がお互いを激励しながら成長を続ける過程は見ていてカタルシスを得た。
同期の存在のありがたさはわたしもよく知っているので。
ラスト二人がおおきな夕陽（光）に向かって車を走らせる演出も最高の幕引きだった。わたしも歩くためではなく前にすすむために生きていたいものだな。
