あのウルトラマンベリアルの息子が主人公と聞いてシリアス路線なのかと思いきや、それほど暗い雰囲気にもならず真っ当なヒーローものをやっていてびっくり。そしてベリアルの因縁の相手といえばもちろんこの人!と言わんばかりにジードを食っちまうくらい活躍するゼロが楽しい。面倒見のいい元ヤンなゼロが冴えない妻子持ちサラリーマンと一体化するのはかなりズルいだろ。「私のパパはウルトラマンゼロ」、これで一本作品つくれるやんけ……。
ウルトラマンジードのデザインもカッコいいとワルそうの絶妙なラインを攻めていてめちゃめちゃ好みです。ただ、フォームチェンジ後の姿はどれも元の良さを活かしきれてなくて微妙……。一方のゼロは正統派強化フォームをもらってるしそういうのジードにも欲しかったんだけど!?
一本芯の通ったストーリーを追う形で一話完結エピソードが少なかったのもちょっと残念なところだし、ベリアルへの忠誠心一本で悪役をやっていた伏井出ケイはどうしてもジャグラーに比べて見劣りしてしまうな……。それでもウル銀から続いたベリアルとウルトラ戦士の戦いに決着がついたのには感慨深い。ベリアルアトロシアスは過去の怪獣化ではなくシンプルな強化形態だったのはチョー最高でした。巨悪の貫禄がある!
個人的にはリクのヒーローオリジンが過去のウルトラマンの影響やベリアルの息子だからというのではなく、ドンシャインという劇中オリジナルのヒーロー番組への憧れだったのがとても良かったです。ウルトラマンであることがヒーローの条件ではなく、ヒーローを志すものがウルトラマンになれるのだ。