ブレンダン

知らなくていいコトのブレンダンのレビュー・感想・評価

知らなくていいコト(2020年製作のドラマ)
3.5
週刊誌の取材内容がケイトの境遇とリンクしながら物語は進み、不倫とその子供の背負う業のようなものに次第にフォーカスされていきます。
主人公の出生の秘密は結局明らかにされず、父親らしき乃十阿は何も語らないため真相は藪の中です。
このドラマはスタインベックの『エデンの東』を下敷きにしています。そして『エデンの東』はカインとアベルを題材にしています。『エデンの東』では「ティムシェル」という言葉をもとに罪を告白し懺悔すること、正しい行いをするか否かは人間の側が決めることができると結論づけています。
乃十阿が不倫をしたことで悲劇が起こったともいえるし、ケイトは一つの家庭を壊してしまった。人間は常に正しい行いをするわけではない、だから人間は面白いのだ。という肯定的な結末だと私は思いました。
ラストの「神の視点」「庶民の視点」というセリフも人間を肯定するというケイトの姿勢が読み取れます。
全体的な感想としてはほんの些細なことで傑作にもなり得た作品かな?という感じですね。イーストの編集部に30人以上のキャストを割り当てたのも良かったです。
ただ、尾高と野中とケイトは報いを受けたけど他の人たちはそのままなのが気になりました。「週刊イーストは廃刊になったとさ」の方が納得感はあります。
いい人が多すぎるのも気になったし、ケイトの記者としての才能も説得力がなかったです。