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ストーブリーグのsoopenのレビュー・感想・評価

ストーブリーグ(2019年製作のドラマ)
4.5
プロ野球のシーズンオフのことを、ストーブリーグと言う、それは昔から寒い時期にストーブを囲んで、ファンが好きな野球チームや選手のことを語り合うイメージからついた名前だと初めて知りました。素敵な由来だと思います。
実際は、この期間中には運営する側と選手達の間では、契約更改、新しい外国人選手の獲得、など沢山の来期に向けた戦いが行われている、というフロント側を中心に描かれた作品で、今作はプロ野球運営の裏側を、余すところなく描いた秀作だと思います。

ナムグンミン扮する球団側の新しいGMが、四年連続最下位に甘んじている、ドリームズというチームの立て直しに採用されてから、次々と選手やフロント側の不正や、情報漏洩体質などを見抜き、場合によっては明るみに出し、改革を行う。常にクールで笑うのは家族の前だけ、という本当は不器用なGMが、運営チーム長のパクウンビンらの協力の元、次から次へと襲いくる困難に、毎回見事に裏ワザを使ったり、かわしたり、敵の懐に入っての直談判、その結果の驚くべき外国人枠の選手確保や、トレードがあまりにも見事で、成功しても失敗しても、唸らされるシーンが多かったです。話が進むにつれて、謎大きGMの私生活、過去のトラウマが明らかになり、それもまた優しい人達の思いやりによって、癒されていく。まとまりのなかったチーム、監督、コーチ陣、フロントが、膿を出し、やる気を出して、今期は優勝を目指すんだ!という気持ちになっていく過程が丁寧に描かれていて、視聴者側も静かに熱くなるドラマでした。

このドラマは、非常に多角的に描かれていて、悪役の人間性にも深みを感じさせられるので、最後まで視聴して結末にも納得。
残念ながらラブラインと呼べるものは、ほぼないに等しかったけど、パクウンビンの惚れ惚れするほどの格好良さと美しさは、今が旬の女優ならではだなと、眩しく感じたし、ナムグンミンのクールなだけじゃない、ユーモアとキレ、度胸の良さと分かりにくい優しさの全てに魅力を感じました。
イムドンギュを演じたチョハンソン、カントゥギを演じたハドグォン、彼らも記憶に残る2人です。最後の最後にイジェフンを持ってきたのはナイス!

勧めてくれたフィル友さんに感謝します!
ありがとうございます!
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