mimitakoyaki

梨泰院クラスのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

梨泰院クラス(2020年製作のドラマ)
4.1
いやー、見事にハマってしまいました。
またコロナが再燃して映画館にも行けないし、出かけられないし、ようやくNetflixに入ったんですよ。

パッツン刈り上げでもパクソジュンに惚れてまう作品。
自分の大切なものを理不尽に奪っていった宿敵への復讐劇ですが、自分の信念を貫くことや人を信じること、人との信頼とつながり、愛することなど濃ゆい感じで描かれていて見応えありました。

高校時代の事件と、その後セロイが居酒屋タンバムを開き、仲間を増やしながら韓国一の居酒屋を目指して、国内最大手の長家に闘いを挑んでいきます。

セロイの真っ直ぐさと熱さと強さがめちゃくちゃ魅力的だし、タンバムの店員達も世間からのはみ出し者ばかりですが、みんな個性的で素敵なんですよね。
前科者の元ヤクザ、トランスジェンダー、アフリカ系の韓国人、ソシオパス、愛人の子、孤児…と世間から差別されるようなマイノリティ達が、セロイや仲間同士の絆を強めながら成長していくのが感動的です。

特にトランスジェンダーのヒョヌのエピソードは全部好きで、自分が自分である事は誰の許可も認可も必要ないんだっていうメッセージが良かったし、見た目が黒人だということで韓国人なのに差別されるトニーが、僕は韓国人だと何度も言うのも印象的でした。
自分が何者かは他人が決めたりジャッジするものでもないし、タンバムの仲間でさえもはじめは偏見を持ってたけど、その人のことを知るにつれ、その人の中身が見えて来て偏見を乗り越えていくのが良かったです。

こういうマイノリティを物語の中心に据えるというのが、イマドキだなと思いました。

イソとスアの恋のバトルもスリリングで、それぞれの一途な思い、ままならなさがたまらんです。
それに、パクソジュンに肩枕やら膝枕してもらったり、頭ポンポンとか上着かけてもらったり、真っ直ぐ見つめられたり…
羨ましすぎるやろ、ムキーーッてなるのをドキドキしながら大いに楽しめました。

タンバムの従業員達と力を合わせて次々と押し寄せる困難を乗り越えていってる時が良かったんですが、会社化して事業拡大していってからはちょっと失速、特に最後の3話の突飛な展開は、非現実的すぎて冷めてしまうところもありました。

いや、あれだけの会社の代表やら役員の立場であんな無鉄砲な事できるわけないやんかと、危機管理意識むちゃくちゃやんて思ってしまうし、お父さんとのくだりや、長家のドラ息子との対峙も冗長すぎてやり過ぎ感がありました。

でも、セロイが貫く父親に誇れる生き方がカッコよくて熱かったです。
セロイとイスとスアのファッションもめちゃくちゃ素敵で目を楽しませてもくれました。
Netflixに入った価値がありました。

1

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2回目: 2022.8.11

「六本木クラス」は全然見てませんが、あらためて注目されてる本作、2年ぶりに再見しました。

今見ると、金髪クズを演じたアンボヒョンをはじめ、キムダミ、イジュヨン、リュギョンス、キムドンヒなどなど、主役を演じる売れっ子俳優になっていっててすごいです。

何と言ってもユジェミョンの演技ですよね。
老けメイクの技術だけでなく、セロイが高校生だった頃から晩年まで、年齢の変化を表情や話し方、姿勢などで巧みに表現してて、さすがでした。

チョイ役に、クラブで会ったドンスの先輩に「気象庁の人々」のユンパクや、イソがビンタするおばさん役に「愛の不時着」や「海街チャチャチャ」のチャチョンファ、ヒョヌと対決する長家のシェフにイジュニョク、イソの母親役には「ヴィンチェンツォ」で強烈だったキムヨジンと、これまた豪華な顔ぶれです。
チョイ役ではないけど、長家のカン専務役のキムヘウンは、「二十五、二十一」でテヤン高校フェンシング部のコーチの時と全然印象が違ってて驚きました。

Netflixに入って一番はじめに見た韓国ドラマが本作でした。
それ以来、韓国ドラマを見まくって今に至ってますが、こうして2年ぶりに見ると、知ってる役者さんも増えたんだなと感慨深いです。

33
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