韓流ドラマで評判が高いとのことで鑑賞。
まず題名ですごく損してると思う。「梨泰院」は「イテウォン」と読み韓国ソウルの地名。これが伝わりにくい。ソウル通ならわかるかもしれないが、まず「イテウォン」と聞いて「梨泰院」の文字を思い浮かべる日本人は少ないのではないだろうか。「イテウォンクラス面白いよ」と会話で伝えても、ネット検索して「梨泰院クラス」にたどり着ける人が少ないということ。（ソウルも京城ではなく「ソウル」なのでカタカナ表記で問題ないと思う）さらに思うのは「クラス」というイメージが伴わない。劇中で企業名が「イテウォンクラス」ということになるのだが、「クラス」では学園ものと勘違いされているのではないかと思う。実際、物語のはじまりは高校生時代からなので予備知識なく見ると学園ストーリーと思う人がいるかもしれない。
なぜこんなにも題名の話をするかというと、題名で敬遠している人がいるとすれば騙されたと思って一度見て欲しいと思うから。ドラマシリーズとして抜群の出来で、「続きが観たい！」という連続性のツボをすごく抑えているからだ。主人公の成功と苦難を縦軸にダブルヒロインとのラブストーリーをからめ、血縁の愛憎あり、大企業に立ち向かう中小企業の奮闘など内容盛り盛りにもかかわらず、無駄がないストーリー展開でグイグイと引き込まれる。正直韓流ドラマは演技が大仰で演出が稚拙なイメージがあったのだが（特に歴史ものとか）本作は俳優陣も演出も自然で泥臭さがまったくない。
韓国語のイントネーションに違和感がなければ是非吹き替え版でなくオリジナル音声での視聴をおすすめします（日本語吹き替えが今ひとつということもある）。シナリオの面白さが魅力の第一なので内容についてはネタばれとなるので書きませんが伏線やどんでん返しが好きな人にはたまらない展開であることは保証します。
役者さんの演技力も申し分なく、キャスティングも絶妙です。
もうべた褒めなのですが、ラストは少々濃い目の演出で残念でしたので満点ではありませんw
