Ayakashd

カルテットのAyakashdのレビュー・感想・評価

カルテット(2017年製作のドラマ)
3.6
会話の妙よ。この間合いを、自然と不自然の絶妙なバランスで演じる4人も凄い。これは海外ドラマでは味わえない妙味だよなぁ。母国語の醍醐味を存分に味わいました。素晴らしい。

家森さんの「あれえー」「じゃないか」別府くんの「まじか」すずめちゃんの「なんですか」など口癖の繰り出される間合いも完璧に過ぎる。

日本語のドラマでこんなに爆笑したのも久しぶりだった。メトロノームにして2拍遅れくらいでやってくる絶妙な笑い。それに、その瞬間はすれ違うようでいて数話のちに回収される会話や、リアルなようなそうでもないようないきなり会話の流れを断ち切る台詞の混入。いやはや。天才なんだよなぁ。巧妙だ。

食卓のシーンは会話のみならず、飯島奈美さんの作る「ごはん」の色合いが素敵すぎて、それだけで人と暮らしてみたいと思ったりする。夜中にいきなりパルムの6個入りボックス買ってきて全部食べるようなことのない生活、いいなぁ(それはお前の習慣の話だろ

とはいえ、プロット自体はやや散漫に感じたかなぁ。巻夫妻のストーリーは冗長で退屈に感じた。最高の離婚でも似たような、夫婦のリアルみたいなものが描写されていたように記憶しているが、さんざぱら巧みな海外のsitcomsやホームドラマ見た身としては、本作はそこまで夫婦の妙を抉るような筆致でもなかったと思った。

あとまぁ、これ何年前だ?女は家族を築きたくて男は恋人でいたかったみたいな解釈も、もはや、手垢にまみれたジェンダー論に聞こえたのも事実かなぁ。穿った見方すぎるかしらー。巻さんをひたすら待つ女として描き、しかもそれが最終幕で明らかになる彼女の過去でもってしても、別に塗り変わらず、家族が欲しかったんだねみたいな、ひねりのない着地に終始しているようには感じたかなぁ。

なんて、何を素人が偉そうにねぇ。

はい。2日で見終わるくらいには面白かったです。