男たちの旅路のドラマ情報・感想・評価

男たちの旅路1977年製作のドラマ)

公開日:1976年02月28日

製作国:

再生時間:70分

4.4

あらすじ

「男たちの旅路」に投稿された感想・評価

ちちうえ

ちちうえの感想・評価

5.0
4
はじめて山田太一という脚本家の名前を意識した作品

特攻隊の生き残りで警備会社に勤める鶴田浩二が若い世代の水谷豊や桃井かおりと衝突しながら様々な事件に対応していくという内容で1シリーズ3回で数年ごとに放送していた。

リアルタイムで見始めたのは第2シリーズ「冬の樹」。竹井みどりと滝田裕介がゲストの回からだった。
竹井みどりがコンサートで怪我をして父親の滝田裕介が、警備会社を非難し、対応にあたる鶴田浩二はこの父親に説教してしまう。不良娘に対しての対応が決まらない父親に対して「抱きしめてやるか、叱るか、どうして態度が決まらないんだ。」と説教していている鶴田浩二のセリフが強烈に印象に残った。

そこから追いかけて観続けたが、第3シリーズと第4シリーズは名作ばかりだった。最後のスペシャルの「戦場は遥かになりて」はあまり良くなかった。
全編、鶴田浩二の名説教のオンパレードだった。


第3シリーズは3本
「シルバーシート」老人問題を扱い志村喬、笠智衆、加藤嘉、藤原釜足、殿山泰司、など昭和の名優が勢ぞろいだった。
「墓場の島」マネージャー(高松英郎)のいいなりの人気歌手(根津甚八)が歌手を辞めるかどうか葛藤する話。根津甚八を初めて知った
「別離」桃井かおりと鶴田浩二の恋愛と別れ。娘ほど年齢が離れている桃井かおりの想いを受け入れる鶴田浩二、最後は桃井かおりが病気で亡くなり鶴田浩二は姿を消す。


当然、内容的に誰もがここで終了と思ったが数年後に第4シリーズが放送される。


桃井かおりが出演しておらず、水谷豊も「流氷」で鶴田浩二を呼び戻した後は退場し、清水健太郎と岸本加代子が若い世代として新たにレギュラーになったが、水谷豊と桃井かおりのコンビに比べると魅力がなかった。


第4シリーズも3本
「流氷」行方をくらませた鶴田浩二を水谷豊が探し出し東京へ連れ戻す。
「影の領域」不正に手を貸している梅宮辰夫に対し、若い2人が「世間はそんなもんだ」と納得してしまっていることに鶴田浩二が憤る。



そして「車輪の一歩」。
この作品のクオリティの高さは尋常ではない
当時はバリアフリーの社会ではなく、駅や公共の場で階段や段差は当たり前だったので、車椅子の人が外出するには大変な勇気が必要だった。車椅子の人たちと健常者がどうやったらうまく共存していけるのか?

「(車椅子の人が健常者に)多少の迷惑をかけてもいいんじゃないか」という鶴田浩二の提案

車椅子の青年「特別な人生・・・」鶴田浩二「一段下とか上とかを言ってるんじゃないんだ」という会話

母一人子一人で生活し、なかなか外へ出る勇気がでない斉藤とも子扮する車椅子の少女に対して「お母さんが望んでいるのは、君が一人で生きていけることなんだ。」「自分で決めなければいけないと言ってるんだ。自分の人生じゃないか」と強くさとす鶴田浩二。

斉藤洋介が車椅子でソープランドに行き、結局すべての店で入店を断られて打ちひしがれて帰ってくるエピソードは涙なくしては見れない。飲んだくれの親父が「チップけちるんじゃねえぞ」というところも泣かせる

最後、外へ出ていくことを決意した斉藤とも子が駅の階段で「誰か、私を上にあげて下さい」と声を出し、それに答えて車椅子を上にあげる人達。
少し離れて見守っていた赤木春恵の母親が泣き崩れる。
若い警備員たちは車椅子をあげる手伝いに行き、鶴田浩二は赤木春恵の方へ足を向ける。
「終」のタイトルが涙で見えない。

車椅子の障害者役のまだ若い役者たち(斉藤とも子、古尾谷雅人、斉藤洋介、京本政樹、水上功治)の新鮮な演技、斉藤とも子の母親役の赤木春恵も名演だった。
滝村兼三

滝村兼三の感想・評価

5.0
0
吉岡司令補に説教されたい。。。
なんというか、鶴田浩二の人生のストイックなオーラが物凄い!!
こんな人は、もう今の世の中いないので、たまに気を引き締めるために何度も観ている。
牧史郎

牧史郎の感想・評価

4.5
0
傑作。流れを追って迎える「車輪の一歩」に震えが止まらない。「墓場の島」も好きだったな。とにかく予想外が起き続けるし、見事。スペシャルドラマ版も鶴田浩二が鶴田浩二に批判される感じもあって堪らない。
yuukite

yuukiteの感想・評価

4.0
0
DVD-BOXで。山田太一脚本ドラマの名作。久しぶりに何作か。やはり車輪の一歩はしみじみ良い。柴俊夫とかの次のクールはソフト化してないのだろうか。
ずっと観たかったので、U-NEXTに感謝。本当にいい時代になったなぁ、、単発課金の度に敬礼したくなるくらい面白い。
「こんちわ」を聞くと妙に安心する 笑
まだ途中だけど、本作でも山田太一はキレッキレでした(※今後追記予定)

おかしいと思ったことや、理不尽だと感じたことを、例え衝突したとしても、立場関係なく相手に真っ直ぐ伝えるコミュニケーションの美しさ、そのものに魅せられる。

ロスジェネ世代の自分からすると、当時(70年代中期)の社会の実態は想像つかないが、事なかれ主義の現代よりも、なんか素敵。妙に憧れを抱いてしまう。

いまは、「波風立てずにうまくやること」を正義とする意見も多く、怒りや主義主張を表明することは、"恥ずかしいこと"として認識され過ぎているような気がする。
人権と尊重の傘の下で、いつのまにか怒り方も怒られ方も忘れてしまったのかもしれない。。。
殴るのも殴られるのも嫌だけど、なんか命が輝いている感じがする。

早く仕事を終わらせて、一日でも早く続きを見よう。
西瓜

西瓜の感想・評価

4.8
0
若い頃テレビで何本か観て、その後再放送を録画したりして、何回も観ている。
忘れた頃にまた観たくなる秀逸なドラマ。
山田太一ドラマの中でかなり好きな作品。
水谷豊や桃井かおりがたまらない。
あと、ミッキー吉野グループの音楽がとても良く、サントラ盤も聴いている。
ゆみモン

ゆみモンの感想・評価

4.4
0
44年も前の作品だが、あまり古さを感じずに(俳優が若いことは別にして)入り込んで観てしまった。

老人たち一人一人のセリフからは底知れない寂しさが垣間見える。
「20年経ったらあなたも分かる」「その頃には使い捨てにされるんだよ」等のセリフは、確実に鶴田浩二演じる吉岡の心に届いている。しかし、吉岡の言葉は、老人たちのところまで届いていない。この虚しさは、類がない、山田太一の脚本と役者の演技の凄さによるものだろう。

古さを感じずにのめり込んで観たことが、恐ろしくなってきた。それは、44年前の放送以降、この作品で提起された問題が、この国では放置されていると思ったからだ。
「今」のみが重視されて「過去」を語ることは軽蔑され、老人は正当な尊敬を払われない社会の姿は、まさに「今の日本」ではないのか?
geminidoors

geminidoorsの感想・評価

4.5
0
当時鑑賞
ayaka

ayakaの感想・評価

3.8
0
ゴダイゴの曲につられて『車輪の一歩』だけ鑑賞。
ポジティブ思考全振り身障者ばっかり扱って美化することしかできない、そしてそれを良しとすることしかしない、その腫れ物に触るような、向き合うことから逃げるような、現在社会の薄っぺらいポリコレ風潮に喝❗️な一本。今まで見たこのお題扱ったもので一番社会的に深かった、42年前の作品なのだが??
本当に近頃は胡散臭いものが多すぎる(母数が多いからだけども。表に出てくるのがそういうのばっかり

斉藤洋介さんのトルコ風呂のシーンは本当にもらい泣きした。出世作らしい
tacosan

tacosanの感想・評価

4.6
0
現実には本作のように腹の内を大っぴらにぶつけ合うことなんてなかなかないと思うが、そんな人間関係のあり方をどこかうらやましく感じる。鶴田浩二は特攻隊の生き残りとして帰ることのなかった仲間を思い続ける吉岡そのもの(実際の鶴田は見送る側だったようだが)。自分を追い込むように己の美意識を貫く姿には哀しい厳しさがある。水谷豊、桃井かおりら若い世代が反発を感じつつも吉岡に惹かれていくのもよくわかる。印象に残るセリフは多いが、桃井の「本気で生きたいって思うまでに時間がかかったわ。特攻隊の頃とちがって、いまは手間がかかるのよ」というセリフが、もはや若者ですらない自分にも痛かった。

NHKオンデマンドで視聴。名作と名高い「車輪の一歩」が配信されていないのはあまりに残念!
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