ぼあのん

美食探偵 明智五郎のぼあのんのネタバレレビュー・内容・結末

美食探偵 明智五郎(2020年製作のドラマ)
3.6

このレビューはネタバレを含みます


OKクルックー!

「明日殺されてしまうとしたら、最後に何を食べたい ♪!?」


最後の晩餐、これは言わば最期に一緒にいたい人は誰か?という事を間接的な表現を用い一種の幸せの完成型について問うている。
いくら高級な料理でも一人で食事しては全く美味しくないもんな。マリアが最期に夢見た妄想がそれをよく裏付けていた。


マリアファミリーとして脇を添える俳優達も各々、不可逆的に殺人者にならざるを得なかった哀しい人物像を上手く演じきっていてなかなか良かった。
特に武田真治はいい味出してた。ドサクサに紛れてもう少し筋肉クレイジーキラー感出してきてもよかったけど。

上透野の広島弁も、高橋のBL要素も割といいアクセントとしてとらえられた。
というのも、ではそこにどんなキャラがハマっていたかと問われると他に思いつかないから。

にしても今回もごり押しGALAXYスマホ。最近はGALAXYのネームを前に打ち出し韓国企業という事をカモフラージュしてるのがなんか鼻につく。(※SAMSUNGが嫌いな訳ではないのだが。) 多額の提供に感謝、?

宇多田ヒカルの楽曲「Time」がこの作品を深みのあるドラマへと一役買っている点について誰も異論は無いだろう。
作品3.1+ヒカル0.5=トータル3.6という評価を下した事に後悔はない。

コロナ禍でかつて類を見ないほど右往左往したドラマ製作や放送環境だったであろうにも関わらず、結果的にイレギュラーな展開が視聴者の心を掻き乱し、より興味を引く事に成功した稀有なインスタント地上波ドラマとして、記憶に残る作品となった。

ラストにてマグダラのマリアの意思はココちゃんが受け継いでいる演出や、落水した水中でマリアが眼を覚ますといった表現を顧みると、続編への布石をしたたかに置いてきた点に(パンドラの希望)という言葉が蘇ってきたりもした。

ご都合主義の歪みを桃子が全て受け止め、颯爽とカスタムハーレーで走り去る姿を前に、後を追う気は湧いてこなかったし、なにより五郎、お前は早よ運転免許とりに行きゃーし!!で、根本的にどうでもよくなった。

「あなたは誰と、最後の晩餐を過ごしたいですか?」というこのドラマが提示したかったであろうテーマは伝わってきたし、全体的に茶番劇の要素は拭えないのだが、あえて最後に一言わせてもらえるならば、まぁ、


 悪くない、。


MVP いちご🍓デリ 小芝風花✨


続編あるでしょ、これ。