なっこ

MIU404のなっこのレビュー・感想・評価

MIU404(2020年製作のドラマ)
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****6話目視聴済み

先ずはこんな優しいお話を書いてくれてありがとう。

胸の内に死者を抱えて生きていくのは辛い。その人はもう帰らない、答えてもくれないのだから。
そんな志摩が抱えている過去がどんな風に彼の生き方を変えたのかよく分かる回だった。新しい相棒伊吹が掘り出した新しい事実の発見が彼を救う。
残されたものは生きていかなきゃなんない。生きてる方の世界で答えを見つけ出せと宿題をもらう。死を答えにしては死者に申し訳がないから。

事故か自殺か、似て非なるもの。死という断絶は変わらないが、時は戻らない、かけてやる言葉を選ぶタイミングは幾らでもあったのに。志摩はきっと想像の中で何度もあの屋上に出向いて死者と会話を試みていたのだろう、その夜から抜け出せないでいたのだろう。無いはずの時間の狭間に生きている者までも落ち込んでしまって、真の意味で明日を生きることが出来なくなってしまう。その夜から伊吹は連れ出してくれた。

現実世界のある俳優の死が、多くの人に同じような夜を作り出してしまっている。自死の怖い面は、死のその瞬間にその人が閉じ込められ永遠に苦しんでいるのではないかという悪夢。あの夜から誰か彼を救い出してほしい。物語の力で。真実でなくて良い、フィクションであの夜を新しく語り直してほしい。彼を救い出すそのイメージを共有したい。残されて生きていく者にはそういう希望が必要だ。

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***5話目視聴済み

紫陽花とカタツムリ

ロボットのように働かせられている、その言葉は、外国人だけでなく多くの国内の労働者にも言えることだと思う。けれど足りない労働力を補ってもらっているのなら、間違いなくこれはこの国の労働の問題であって働く人全ての問題でもあるはず、彼らが真っ当に休息と賃金を得られる環境であってほしいと願う。紫陽花を見に行くシーンがとても美しくて感動的でした。それでもこの国を美しくするのはこの国に生きる人。隊長語録欲しいなぁ。

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**4話目視聴済み

たった一度でも道を踏み外せば直ぐに貧困に陥る危機にある人。弱い立場であるだけにお金の魅力には抗えない。お金に夢を見てお金に殺される。
「それは俺たちが決めていいことじゃない」
その通り、誰がどう生きたかなんて他人が決めて良いことじゃない、けれど、そんな風に思って寄り添ってくれる人が必要。そんな風に物語として語ってくれる人が必要。
あまりに痛過ぎる、自分にも覚えのある痛みだからだろうか。私たちは弱くない、誰が弱いなんて決めたんだ?そんな声に共感する。
あのトラックが側を通り過ぎていった時彼女が見ていたものは絶望じゃない。きっと小さな希望。何かひとつ成し遂げた。小さな私の小さく煌くお星さま。そんな光を見たのだと、私は思いたい。

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*1→3話視聴済み

バディもので、W主演。男の子ばっかりだし、誰派目線で見るか意見が色々あるのも楽しい。ちゃらっとした女の子が出てこないのも魅力のひとつかも。みんなちゃんと意味があってそこにいる、そういう人物配置。
映画『怒り』での演技にすっかりひきこまれた私は、綾野さんの伊吹を贔屓目で見ちゃう。
アンナチュラルほどの期待はしていなかったけれど、脚本の根底に流れる考え方にはおんなじ雰囲気があって概ね賛同できる。3話は特に良い台詞が多かった、シナリオ出たら読みたいな。

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