しんや

MIU404のしんやのネタバレレビュー・内容・結末

MIU404(2020年製作のドラマ)
-

このレビューはネタバレを含みます

4話

罪を犯した理由をこんなにも悲しく描いたドラマは他に思いつかないな。犯した罪がとても尊く思えてしまう。社会的には、他人の自由を侵した人と同じ「犯罪者」で、金や権力で自分の都合の悪いことをもみ消す人と一線を画されてしまうなんて。不条理な世界だな。
社会に出たら自分もこんな感情を抱きながら、歯を食いしばりながら、何にもぶつけられない苦しみを味わいながら生きていくのかな。
青池さんの最後の感情や最後に見た景色が希望に満ちていて、希望を感じたまま息を引き取れたことにはとても嬉しく思えた。
だけど死んだらもう終わり。何も感じられない、見られない。彼女の人生の悲しみと比べるととてもちっぽけなものだったなと悲しくなる。

200725 5話

「来てほしいのは従順なロボット」
夢の島だと思っていた日本では人間として扱われないなんて。
留学生多いなって思ってたけど、自分の見えないとこにもっと外国人はいるんだ。しかも劣悪な環境下で。彼らが夢見た日本で。
働く目的で世界で4番目の数の外国人が入国してるなんて知らなかった。
女の人が高い立場にいるだけで嫌だと思われる。そんなのおかしいよなぁ。

200801 6話

人に会うというスイッチ。声をかけてあげるというスイッチ。会うか会わないか、声をかけるかかけないかでお互いの人生は変わってく。
志摩の伊吹との出会いや九重の陣場との出会いは2人にとっていいスイッチ。
九重から逃げ、菅田将暉に会ってしまったことは成宮くんにとって悪いスイッチ。
伊吹との電話もスイッチ。香坂の死の真実を知ったことと水道業者の行動に気づかなかったこと。

やっぱ怪しいと思ったんだ水道業者。

陣場さんは素敵な上司だな。期待されたり持ち上げられたりして中々悩みを打ち明けられないだろうし。ナイスコンビになってくんだろうな。
「最初から裸だったらなんだってできるよ」
千原ジュニアが言っていた「照れてても何も得しない」と同じだな。
変なチンケなプライドなんて捨てたほうがいいよな。

香坂の最期は刑事だったんだな。女性とその子を助けた。少しは報われるのかな。


200807 7話
陣場さんは理想の上司だけじゃなく理想のパパなんだな。陣場さんが九重をサポートしていたけど今回は逆だった。ナイス相棒だ、こっちも。

健さん最後に抵抗しなかった。ずっと後悔しながら生きてきたんだな。
「誰も恨まなくてよかった」
罪を犯してしまう人とは紙一重なのかな。誰かに会ったことで押されるスイッチ次第。

成川くんは菅田の正体をわかってて彼の指示に従ってるんじゃないかな。仲間のことを悪く言うかな。お金も戸惑わずに貰ってるし。でも飲んじゃった。大丈夫?

200814 8話

ガマさん。記憶を飛ばした振りは上手すぎる。
殺害の証拠を残していたってことは罪を償うことは考えていたのかな。

感覚に優れ、それを言語化するのが苦手な伊吹と、物事を冷静に具に見て、言語化できる志摩は最高の相棒だよ。
「伊吹は何もできなかった」そんなこと言えないよな。
伊吹が機捜として機捜の仕事に誇りと楽しみを感じ始めたときにガマさんは奥さんを失い、志摩との関係がうまく行きはじめたときに堀内を殺してしまっていた。
機捜に行かなければ伊吹はガマさんを支えられたかもしれない。それを抱えて生きていくんだろうな。
仕返しをしてしまったガマさんと周りに止めてもらえた中堂さんって対比か。人間が罪を犯すかどうかは周りの人にも要因はあるし、紙一重なんだな。
「君の笑顔」ガマさんにとっての奥さんの笑顔。伊吹にとってのガマさんの笑顔。志摩にとっての伊吹の笑顔。ってことかな。


200822 9話
結果的には成川と九重は間に合ったのかな。でもクズミとエトリには間に合わなかった。
「できなかったことはできなかった。できることを数えていこう」って考えられたらいいんだけどな。まだ間に合うのかな。
エトリの死が今後どうなっていくのだろう。クズミはまた新しい親元を見つけていくのかな。
落書きしたのは誰?目的は何?
エトリ、、オトリ、、囮?エトリじゃない?「或る1人の死」囮だから或る1人?黒幕はクズミ?


200828 10話
無知や善意が一番怖いんだな。正しいと思ってやる行為が悪によって操作されてるときには。RECも桔梗のインタビューにのコメントする人も。
何が正しくて何がフェイクなのか見極められないと、知らないうちに悪に加担してしまう可能性があるんだな。
ルールを破っている悪にルール内で戦わないといけない警察。きちんと法に基づいているのにありもしない事実で誹謗中傷を受けているのに言い返せない警察。
警察がいるおかげで俺たちは生きていけてるのに。
菅田将暉は美しいな。犯罪者なのに一つ一つの行為が抜け目なく無駄がない。どこか華麗だなって思ってしまう。


200904 最終話
リアルタイムで見ていてよかった。CMでしか息する暇がなかったから。

久住は小さい頃ずっと一人だったのかな。久住の周りにいた人たちはみな久住に集まったのではなく、久住の作る薬で集まっていただけ。金と薬だけの関係。誰も久住自身のことには興味はない。久住は所詮一人。最後に久住は体感してしまったんだな。昔と同じだと。
「俺はお前たちの物語にはならない」ってどんな意味なんだろう。一人じゃない志摩たちと一人の自分。二人の出会ってからこの先ずっとの思い出たちの一つになりたくないってことなのかな。
それとも変な憶測で自分のことを語られたくないってことなのかな。
後者なら俺は完全に野木さんの手のひらの上にいる。

刑事の自分を捨てて犯罪者を許さなかったガマさんと刑事の自分を捨てずに犯罪者を許さなかった伊吹。ルールを破った犯罪者にルールの中で勝った伊吹たち。


誰も信じないことは志摩と久住の共通点だけど、志摩は伊吹と会ってから徐々に人を信じるようになった。少なくとも伊吹を。伊吹との出会いというスイッチで志摩は人を信じられようになったんだな。

ガマさんの悲しい事件や志摩との信頼感が強まったこと。これがなかったらあのパラレルの世界での出来事は起こり得たよな。スイッチが押されていてよかった。


エピソード「0」
ここから始まるってことかな。コロナ後の新たな生活様式?四機捜のメンバーやハムちゃんたちの生活?


菅田将暉の「目」すごかったな。パラレルの世界での、志摩の心や行動を見透かしているような目。屋形船で自分は一人だと感じたときの目。まさに「言葉すら不要、目の動き一つ全て伝えてしまう仕事」なんだな。
しんや

しんや