このレビューはネタバレを含みます
雑誌の連載を請け負った安達祐実。そのテーマは毎回「何かを捨てる」という事。
企画が始まってからというもの、何故か安達の夢の中に、安達に忘れ去られたモノ達が擬人化して現れ、毎回私を捨ててくれと懇願してくる。「同情するなら捨ててくれ〜とかなんとかかんとか。」
擬人化したモノ達の悩みはその特徴によってそれぞれに違うが、私達人間とリンクしており共感できるもので興味深かった。
この作品は安達祐実のフィクションでもノンフィクションでもフェイクドキュメンタリーともまた違った感覚で、俳優"安達祐実"というフィルターを通す事により1人の女性としての葛藤がより浮き彫りになり、ラストにはとてつもない説得力を携え視聴者の心を揺さぶってくる。
物や人に執着し縛られた生き方を改めたい、と最後に安達は意気込むも、結局繋がっていた事実は捨てられない。過去は変えられない。、
ならばいっそ全てを抱えて前向きに走りだそう。!
最後に競技場のトラックを笑顔で走る姿がその事を象徴していた様で印象に残った。歳を重ねて可愛らしさに深みが加わり、ほんといい役者さんになられたなぁ、。
謎の少女は何者かという秘密を知りたいが為に、中だるみを乗り越えねばならない回もあったが、結果的に到達できた先の秘密には、他の作品には例えられないあたたかな感動が私を待っていた。
OP曲 Vaundy 「Bye by me」
ED曲 SpecialThanks 「明日も明後日も」
このドラマにはこの楽曲しかないんじゃないかと思える程ハマっていた、どちらも心がほっこりと暖かくなる名曲。