bassaa1992

陸王のbassaa1992のレビュー・感想・評価

陸王(2017年製作のドラマ)
4.4
主人公の宮沢紘一(役所広司)は足袋を製作している会社のこはぜ屋4代目社長で、売り上げが落ち込み経営が苦しくて打開策を探していた。息子の宮沢大地(山崎賢人)はこはぜ屋を継ぐ意識はなく就職活動をしているがことごとく失敗していて、進路を決められずにイライラしていた。
こはぜ屋と取引きのある埼玉中央銀行の坂本太郎(風間俊介)がこはぜ屋の強みを生かした新規事業を開拓することを提案する。
それをきっかけにある日、スポーツショップのスタッフにおすすめされてマラソンの大会を見に行った宮沢親子は有名なランナーの茂木裕人(竹内涼真)がレース終盤にケガをして途中棄権せざるを得ない姿を目の当たりにする。そこでケガをしにくい、足袋の良さを生かしたランニングシューズをつくろうと思い試行錯誤して「陸王」というランニングシューズをつくることにした。
その陸王をヒットさせこはぜ屋を再生するために奮闘する宮沢親子や協力してくれる人たちや、ケガをしたマラソン選手が様々な困難や苦悩を乗り越えて復活していく姿を描いたどらま。

社長が特許を持つ飯山さんにシルクレイを使わせてもらうために何度もお願いするシーンや、何度も茂木を訪ねて陸王をはいてくださいとお願いするシーンは、泥臭くても、しつこくても、プライドを捨ててでも、諦めないことは大事だなと思いました。

あと、大地が大手電気会社に就職内定をもらうけどこはぜ屋に就職したいと言うが、親父が大手電気会社で働いてこはぜ屋にはないものを学んできてほしいから「世界を見てこい、大地、俺たちに世界の広さを教えてくれ」と言ったシーンが1番心に残りました。
会社だけではなく、国や地域や、考え方、人、全て含めて世界は広い!狭い視野、固定観念にとらわれてはいけない。穏やかな心と広い視野を持っていろんな経験を積んでいきたいと思いました。

最後のシーンには再生したこはぜ屋と東京五輪を狙う茂木の姿がありました。社長が「走れ茂木!走れ陸王!」と叫んで終わるというドラマの締め方も非常に良かったです。

役所広司さんの演技の迫力が今まで見た役者さんの中で1番凄かったです。山崎賢人さんもなぜ人気があるのかよくわかりました。
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