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リトル・ファイアー〜彼女たちの秘密 シーズン1のSのレビュー・感想・評価

3.5
突然のアナソフィア・ロブに驚きつつも無事に完走。やっぱりとっても綺麗な女優さん。リース・ウィザースプーンもハマり役でした。好きな俳優さんが多く登場していて嬉しい。
ドラマはスピード感があってとても良かったです。中弛みもなく、飽きることなく最後まで観れました。ただ、ビビが好きになれず、同情できず、最後の最後で完璧にエレナ側になってしまいました。ビビやミアに少しでも同情する欠片があればもっとよかったな、、と。リンダが裁判に勝ったのは、ビビが出産前になにかよくない行動を取っていたからだと思うのだけど、、。私の中で完全悪人です、ビビ。
ミアがエレナに白人の母親だからと責るシーンが多々あったと思うけれど、果たして白人だから幸せなのか。。白人だから選択肢が多いのは事実かもしれない、けれど、その選択がその人にとって最善だったかなんて他人に分かるはずがない。その決めつけこそが差別なのではないかと思ってしまう。けれども、エレナもミアもその選択が最善だったと信じて疑わない。本当にそうなのか。

「あなたみたいな娘欲しくなかった 最初からね」

エレナに与えられた最善の選択は4人目を生まないことだったのでは?それでも生んでしまったから、次の最善を考える。この時点でエレナにとっての最善はなくなっているのに。でも、ミアはエレナの過去なんて知らない。だから白人は白人はと責め立てる。逆も然り。黒人だから優しくしなければと過敏になる。
白人だから黒人だから男性だから女性だから障がい者だから、、生きていくために壁になることは誰にでもあると思う。けれど、それをその人にとってプラスであるかマイナスであるかを勝手に決めつけ、自分は恵まれている自分は恵まれていないと差別しているのはそもそも自分なのではないかとこのドラマを観ながら思った。

「だから彼女たちは大学に行くべきなの」

このセリフにどれだけの意味が込められているのか。レクシーには人種差別の意識はなかったけれど、ブライアンには人種差別だと思われてしまう。なぜそう思ったか。自分は黒人で差別の対象であるから。自分は差別される人間だから。それを決めているのは誰か。ブライアンやミア。そう言い切ってしまう私は冷たいのか。。。
差別は自分の中から生まれてくるもので、白人であれ黒人であれアジア人であれ、自分を1人の人間としてみることができればいいのにと思う。相手に私自身を見てもらうことを求める前に自分自身が自分自身であることを認められなければならない。それができていたのが、イジーだと思う。
私は白人だから差別をしてきた人種だから、私は黒人だから差別をされてきた人種だから、女性だから男性だから大人だから子供だから、、あの言葉はあの言動は、差別的なのか差別的ではないのか。
めんどくさい世界で生きているなと。差別か否か、そんなこと考えてる時点でそれは全て差別。
みんなイジーのように生きられたら、、彼女のような生き方は今の時代受け入れられないのかもしれない、特にエレナのような人には。
イジーに幸せな未来が訪れたら、それは未来の私たちへの暗示なのかもしれない。

マッチを擦って、炎を上げた、彼らに新しい未来を託していくのだろうと感じました。

長くなった.........
S

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