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架空OL日記のtetsuのレビュー・感想・評価

架空OL日記(2017年製作のドラマ)
4.5
劇場版公開に合わせて鑑賞。

銀行に務める升野(演:バカリズム)を含めた5人のOLたち。
社内で起きる些細な出来事や、最近行ったレストランやジムの感想。
これは彼女たちのありふれた日常。

なんなんだよ。
この神ドラマは?!笑

現在、絶賛就活中の僕ですが、
素晴らしすぎて、本気でOLになりたいと思いましたよ...。笑

女装するバカリズムさんのおかしさがどうでも良くなるほど、愛しいOLたちの日常。
全員が尊すぎて、もう、永遠に見ていたかったですし、マジでバカリズムさんも含めて、全員タイプでした...。
(いや、お前のタイプ、誰も聞いてねぇよ。笑)

アドリブが多発したという和やかな現場だけあって、それぞれの自然体な演技が光っており、ホントに全員が可愛いし、美しい。

『みんな!エスパーだよ!』のヤンキー演技とデビュー当時の清純派なイメージを絶妙な塩梅で両立させた夏帆さんのキャラクターや、映画『ドンテンタウン』のユルふわ演技で完全に見惚れた佐藤玲さんの安定のオフビート感、
頼れる女子代表の臼田さんのハマり具合に、メンバー最年長ながら家庭的な姿がナチュラルすぎて、もはや可愛い山田さん。

今後、映像作品で女性を撮る予定の制作者がいたら、100%参考にするべき貴重な映像資料ですよ、これは。本当にスゴい...。

また、バカリズムさん脚本でお馴染みの「日常の些細な出来事のおかしみ」と、素晴らしい女性陣が絶妙な化学反応を起こしているのもスゴい。
一歩でも間違えれば、コントになりかねないOLのあるある劇を、しっかりとコメディドラマとして成り立たせているのは、この部分が成功しているからと言えるでしょう。

バカリズムさん脚本の中で頻繁に登場する主人公のモノローグも、「OL升野」という特異な設定が加わることで、新たな段階へ達している印象も受けました。

というわけで、気軽に見られるコメディドラマだった本作。
しかし、その多幸感ゆえに、予想外なラストシーンには呆然。
チクリと針を刺されて割れた風船のように切ないラストが、頭から離れない傑作ドラマでした。

参考
架空升野日記
http://blog.livedoor.jp/bakarhythm/?p=24
(本作の原点となったブログ)

「(バカリズムは)当たりが強い」バカリズム初の原作×脚本×主演「架空OL日記」取材会で和やか“ガールズ”トーク - music.jpニュース
http://music-book.jp/video/news/news/139787
(アドリブ演技の裏側に迫る記事。)
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