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太陽の子 GIFT OF FIREのharukaのレビュー・感想・評価

太陽の子 GIFT OF FIRE(2020年製作のドラマ)
3.2
戦後75年・NHK特別ドラマ。
実話をもとに作られたフィクション。

戦時中、京都帝国大学の科学者たちは原子爆弾の研究をしていた。何十万人という命を奪う兵器を作ることに加担する責任問題よりも、科学者として他国よりもはやく、だれも知り得なかった研究成果を上げるという興味が勝っているように感じたが、当時の認識としてはそんなものだったのかもしれない。あるいは、広島・長崎と原爆が投下されたのち、次は京都か?と噂されるなかで、比叡山へ登り爆発する瞬間を観察するという決意をしたことからも、そもそも科学者とはそういう生き物なのかもしれない。

戦地に戻る前に、「(戦地に戻るのが?もしくは、死ぬのが?)怖い」「でも俺だけ死なんわけにいかん」と泣きながら海に入水しようとする弟・裕之役の三浦春馬さんの演技も、壮絶な戦地を経験した兵士の叫びとして響いた。(三浦春馬さんの遺作と言われる本作品。心よりご冥福をお祈り致します。)
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