リッジスカイウォーカー

太陽の子 GIFT OF FIREのリッジスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

太陽の子 GIFT OF FIRE(2020年製作のドラマ)
3.8
日本も核爆弾を作ろうとしていたよ、というお話を軸に、第二次世界大戦の日常を切り取ったストーリー。

この世界の片隅によりも遥かに訴えかけるものは多かった。

科学者たちの純粋な研究心。
必ず日本を救うという信念で、迷いながらも原子力エネルギーを生み出す実験を繰り返していく。

世の中にある全てのモノは、人間のそういった「誰かのために」が詰まっている。

しかしそれが時に、人間自体を苦しめ、人類を追い詰めていくことになるのは、なんとも皮肉ですし、悲しみが溢れてくる。

正しい使い方のできない権力者たちの道具にされてしまった原爆。

そんなつもりじゃなかった、という無念の言葉が聞こえてくるようです。


柳楽優弥さんが感情を震わせてくれる素晴らしい演技で、研究者の苦悩にすっと入り込める。

それに輪をかけて、三浦春馬さんの存在が戦争の苦しさを、そしてどうしても、これはどうしてもそう思ってしまうけれども、生きる辛さというものをオーバーラップして見てしまう。

海に身を投じる姿は、現実の彼の心を映しているかのようで、とてもいたたまれなくなった。

柳楽優弥さんのように全力で止める人がその場にいたら、また未来は違っていたかもしれない。


戦争の時代のお話だけども、今とシンクロする命のストーリーに心が揺さぶられます。


さっき知ったのですが、この作品、同じキャストで映画化もされるんですね。


映画の方もぜひ観てみたいと思いました。


三浦春馬さんが来年になってもスクリーンに出てくると、まだ生きているように感じますね。。
秋のドラマにも出ますし…

なんだか心がえぐられます。。